キャストだけ豪華な群像劇。「グラスホッパー」監督:瀧本智行/2015
こんなお話
愛する恋人・百合子を事故で失った鈴木は、この事故が意図的に仕組まれたものであったことを知り、裏社会の組織に潜入して復讐の機会をうかがっていた。しかしその犯人は“押し屋”と呼ばれる殺し屋の手により、鈴木の目の前で死んでしまう。
レビュー
この作品は伊坂幸太郎原作。
生田斗真が主演ですが、山田涼介・浅野忠信の三者をメインとした群像劇のような仕上がりになっています。
渋谷のスクランブル交差点で起きた事件の真相を探る鈴木(生田斗真)なんですが、割と冒頭からネタばれ。
“巻き込まれ型のサスペンス・エンタテインメント”との触れ込みですが、勝手に自分から足を踏み入れているのであまり巻き込まれ感がない・・・。
さらに群像劇のような構成なのに、いまいち三者が絡まない。
最後の最後で「実は…」とネタばらしがあるのですが、これにも大きな驚きはなく・・・。
原作を読んでいないので何とも言えませんが、もっと色々な人たちが複雑に絡み合って、驚きの結末に収束していくような展開を期待していたので、なんとも残念で後味が悪かったです・・・。
山田涼介が意外にいい仕事してました。さすがジャニーズだから、アクションの動きが機敏。
あと、ここんとこ悪女としての存在感が著しい菜々緒がとっても悪い役で、よく似合っていました。
とまぁ、キャストは悪くない気がしたので、その分もったいなかったですね!
* * * * *
グラスホッパー
2015/KADOKAWA・松竹
<スタッフ>
原作:伊坂幸太郎『グラスホッパー』(角川文庫刊)
監督:瀧本智行
脚本:青島武
<キャスト>
生田斗真
浅野忠信
山田涼介
波瑠
麻生久美子
菜々緒
吉岡秀隆
村上淳