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【台湾-44】※閉店 高雄・萌鍋貓又~メイドさん×鍋料理という新発想~(第105回)
月讀チェーンの中でも異彩を放った飲食店
ここ数年における高雄駅の変貌は目を見張るものがあります。2018年には台鐵地下化の一環で旧来の地上駅舎が取り壊され、代わりに台鐵、捷運間の乗換が改善された地下駅舎が誕生。のどかな地方都市の趣を見せていた高雄駅一帯は2024年現在も再開発が進み、5、6年前までの風景とは一変しています。
この駅舎地下化によって誕生したのが「高雄駅一番街」。いかにも日本の駅舎に存在しそうなネーミングで、その名の通りショッピングや食事が楽しめる駅直結の空間が生まれたのです。
以前は『高雄捷運商品館站前館』があり、2023年には『安利美特高雄店』が地下3階にオープン。その傍らに、猫や萌えキャラが描かれる不思議な飲食店がありました。それが『萌鍋貓又』で、何とあの月讀グループが経営する店舗なのだとか。
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「鍋」の表記からして、やはり提供されるのは鍋料理の様子。❝萌え❞要素との掛け合わせは、一体いかほどでしょうか? 気になってはいましたが、一人旅で訪れるチャンスが中々なく…。2024年4月、友人と旅をする中で、満を持して訪れることができました。
萌えカフェの初心者でも訪問しやすい鍋料理店
中に入ってみると、和風装飾の広い店内にはお客さんが3、4組いらっしゃいました。隣のテーブルには、「初めてメイドさんのお店を訪れた」と話す日本人のご夫婦も。立地の良さもありお店の存在は目立っていたようです。
この日はメイドさん(とキャストさん?)2人が案内してくれました。鍋のベースが何種類かから選べました。我々はご当地らしく麻辣と紹興酒をチョイス。様々な部位の肉や野菜盛り合わせ、水餃子、卵、カニカマ、うどんや春雨といった具材があります。お店の名前にふさわしく猫まんまもありました。
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結果から言うと、十分にお腹いっぱいになるレベルまで食事してチェキ(180元)を撮ると1人900元程度。台湾基準で考えると、率直に言って高いです。低消(最低消費額)は他の月讀チェーンと同様に200元と設定されていたが、あっという間に到達するでしょう。
なお、お酒があるかと期待するもアルコールメニューは無し。居酒屋的なお店は台湾では少ないのでしょうか? 甘いドリンクと共に鍋をつつくのは、日本的なサービスに慣れた私からは少し違和感がありました。なお、タレやお茶はセルフサービスとなっており飲み放題、使い放題でした。
ただ、高いだけあって味はしっかりしたものでした。麻辣の辛さが程良く効いていますし、紹興酒の鍋もあっさりとしていて美味です。具材が減っていくのもあっという間。ちなみに、❝一人鍋❞という概念が日本以上に浸透しているのか、一人客も複数人いらっしゃいました。
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なおセットメニューはなく、単品で頼んでいくと正直良いお値段になりました。
この日接客してくれたのは、片言の日本語が話せる陽気なメイドさんでした。我々も食事に集中しており、話す機会は少なかったのですが、大変丁寧に案内してくれます。そう、一般のメイドカフェと比較すると、実際に「コミュニケーションをとる機会が少ない」のは否めません。
率直に言わせてもらうと、そこはカフェ愛好者としては物足りない気もします。一方で、考えてみれば本来のメイドさんの役割とは「お給仕」であり、お客さんと話すことではないのかも…。
果たして、このお店の立ち位置はどこにあったのでしょうか? あるいは、お店としてもまだまだ試行段階にあったのかもしれません。何度か通うことで、本質的な楽しみ方が見えてくるようなお店でもあると感じましたが、2024年11月をもって閉店したようです。その後はアニメを中心としたお店に生まれ変わるとのことでした。
不思議な感覚を味わった萌鍋貓又。似たような飲食店が増加するかはどうかは、このお店がまずモデルケースになりそうです。
★開店当時のお店の情報
アクセス:高鐵・台鐵・MRT紅線高雄駅構内
住所:高雄市三民區建國二路320號B3 高雄駅一番街
営業時間:平日12時~16時・17時~21時/土曜・休日12時~21時(火曜定休)