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【香港-5】※休業中 A‧T FIELD CAFE~神聖なる絶対領域~(第24回)


逃げちゃダメだ…!

 
この店名を聞いた人のほとんどは、某アニメを思い浮かべるのではないでしょうか。
結論から言っておきますと、かの作品をコンセプトにしたカフェではありません。「あんたバカぁ!?」と罵る美少女もいません(頼めばやってくれるかもしれませんが…)。
この名前には思わぬ意図が隠されていました。日本では一昔前に流行ったネーミングを冠したメイドカフェ、実はかなりの本格派だったのです。
やはり怪しげな雑居ビルに入居しており、一瞬ためらってしまうのですが…逃げちゃダメだ!(これが言いたいだけ) 

そっちのフィールドだったのか…


このカフェはMTRの駅で言うと、油麻地が最寄りになります。最寄りのA2出口からネイザンロードを北上し、2本目の角で右折して登打士街という小さな通りに入ると、ほどなくして派手な看板を掲げる『登打士廣場』なるビルが見つかるはず。
日本なら一周回って新鮮な名称にも聞こえる『A.T.FIELD CAFE』はこのビルの13階にあります。

様々な飲食店が軒を連ねる『登打士廣場』。ちなみに左看板の「$38」は38香港ドル。
米ドルとは全くレートが異なるので若干注意です。

「お帰りなさいませ、ご主人様!」
かくして、無視も罵倒もされずに着席することができました。左半分が客席、カーテンで仕切られている右半分はメイドさんのスタンバイ、調理や休憩のスペースとなっている様子。
何かとトイレに困る香港ですが、店外にしっかり洋式トイレを備えています。店内はやや広めに見えますが、あくまで香港基準なので満席も珍しくなさそうです。ピーク時に当たらないよう注意。

ポップな色使いの店内の様子が、入口からも感じ取れます。さあ、臆せずに入ってみましょう!

初来訪時は香港の常連オタクさんと相席になりました。どうやら日本語が話せるらしく、旅行関係の仕事で日本人を案内することもあるとのこと。
「日本のCMで語学を勉強しました」と語る彼は、アニメやドラマで日本語を覚える人が多い中で一種異彩を放っていました。私も旅先のテレビでコマーシャルを見るのが好きなので、何だか親近感を覚えます。

やがて、多少日本語がOKなツインテールの色白美少女がやって来ました。早速気になっていたことを聞いてみます。
「店名のA.T.FIELDって、エヴァから取ってるの?」「ううん、違うよ! 絶対領域、つまりソックスと(以下略)」ほほう、興味深い…。日本でも大人気のフェチズムは香港でも浸透しているようです。
ちなみに彼女は「新世紀エヴァンゲリオン」自体も知っており、アスカとシンジが好きなのだそう。綾波レイのコスプレをした経験もあるとか。ほほう、興味深い…。

なかなか賑やかなカフェで、メイドさん達も忙しそうにしています。珍しく、アニメやアイドルにはあまり詳しくないという女の子とももう少しゆっくり話したかったのですが、こればかりは仕方ありません。節度を守って、お給仕を妨害しないようにしましょう。

ドリンクも充実。こちらはオリジナルメニューだったのですが…名称は失念しました(涙)。

しかし、思わぬ収穫も得ることができました。広東語で何やら皆にメイドさんが話しかけた後、ステージイベントが始まったのです。数人のメイドさんがダンスや歌を披露。異国の地で美少女が歌うセカオワは格別なものがありました(ちなみに全て日本語)。
当時私が知らなかった、日韓の合同アイドル「PRODUCE48」の「ネコヤ(Pick me)」を踊る子も。随分と可愛らしい曲だなぁと思っていたら、まさかの48グループだったのですね。

2回目の香港メイドカフェ紀行のラストに訪れた、メイドさん達が織りなすメロディー。何とも不思議な気分ですが、そもそも朝から仕事のある前日夜8時に香港でメイドライブを堪能していること自体が、もっと不思議なものにも思えました(ダメな大人)。

実はこちらのカフェ、あの名門『@ほぉ~むカフェ』のカリスマメイド・hitomiさんもお給仕に訪れたことがあるという、なかなかの実力派。実際、香港の他のメイドカフェもこの店を褒め称える声が聞こえてきました。
どこも個性派である一方「代表格」という存在が見当たらない香港で、まず一店目に訪れるべきメイドカフェなのかもしれません。


★開店当時のお店の情報★

アクセス:MTR油麻地駅A2出口徒歩3分
住所:旺角登打士街 登打士廣場13樓1301-1302
営業時間:平日17時~21時30分 土曜・休日14時~21時30分

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