【香港-10】香港・The Bare Bones Cafe : cure maid～素敵な職業人組合～（第29回）
出来立てホヤホヤの新店へＧＯ！
（よもや、ここもメイドカフェじゃあるまいな…？）
何気なしに、旺角の安宿で一人Google Mapを眺めていると、気になる文字がありました。「メイド、ギルド…？？」（当時の店名は「The Bare Bones～異世界メイドギルド」）まるでゲームに出てきそうな名前です。
そういえば、ギルドとは職業人たちの組合を意味するのではなかったでしょうか。異世界、女僕、組合…！ 俄然、メイドカフェである可能性が高くなりました。
早速、香港滞在2日目となる2019年7月に、当初の予定を変えてこのお店へ向かってみることにしました。場所は油麻地、もはやお馴染みの一角です。
異世界への扉は謎の呪文で開きます
このお店は一度移転しているので、移転後のアクセスを記しておきます。最寄りは油麻地駅のA2出口。入居している『基利商業大廈』はネイザンロードに面しており、やはり雑居ビルのようです。移転後はまだ訪問できていないので、以前の情報を記載していきましょう。
中を覗いてみるとまず受付があり、メイドさん達が4、5人楽しそうにお喋りしていました。言語能力からすぐに日本人と察して頂き、1人の結構なハイテンションガールに案内してもらうことに。
今まで回ってきたメイドカフェが入居する雑居ビルよりも、やや規模は大きめでした。
「魔法の結界よ、開け！！」的なセリフだったと思います。受付と客席にはどうやら結界が張られており、メイドさんと私の掛け声がないと開けられないようです。
こうして無事（？）入店すると、店内は意外に広い様子。2019年6月にオープンしたというお店はかなり賑わっていました。
私とメイドさんが日本語で話していると、隣のテーブル席に座っていた常連っぽいオタク氏が私の方へ移動してきます。「僕の恰好、ちょっとおかしいでしょ？」と、たどたどしくも力強い日本語で話しかけてくる氏。何がおかしいというのか…おっと、キャミソールを着ているではありませんか！ しかも筋骨隆々です。
26歳だというオタク氏には、どうやらそちらの趣味がある模様。とはいえ、至って普通のオタクさんでした。残念ながら、彼の嗜好はガンダム、マクロスなどロボット系？のようで、私の話の引き出しがなく話を弾ませることができませんでしたが、ともかく香港のオタクさんは積極的に話しかけてくる印象です。案内してくれたメイドさんも話に加わってくれます。
アイドル関係の話は詳しくないと語る彼女は、日本語検定のN4所持者。カタコトではあるけど、テンションが高くてすごく話しやすかったです。
私が、中国語学習の難しさを伝えると「広東語は中国語より難しいんだよ！ 中国語は四声だけど、広東語は九声あるの」と。世界の言語の中でも難しい部類に入るとか。香港では広東語で意思疎通が取れるのがベストなのですが、学ぶとなると随分と長い道のりになりそうです。ただ、随所で正体字（繁体字）と文字の異なる日本の漢字も彼女には難しいみたい。
以前は別のメイドカフェに勤めていたらしく、面白い裏話も聞かせてくれました。ここでは語りませんが…「よく知ってるね！」と称賛すると「当たり前でしょ！？ 働いてたんだから（笑）」と手強い返事。そりゃそうですが、一見の客に語る内容としてはいささかディープな気がしないでもないですよ？（笑）
やがて、私の表演リクエストにも応えてくれました。ダンスの腕前は上々。そういえば、彼女が以前勤めていたというカフェでも舞台があって、賑やかだったな～と思い出します。その時も、不慣れな私をエスコートし、会話に混ぜてくれた親切なメイドさん、常連さんがいらっしゃいました。
香港に宿る積極性と世話焼き体質、ついでにせっかちな感じ。キャミソールの常連オタク氏と話しながら、香港の方からは東京より大阪の話をよく聞くことも思い出しました。何だろう、きっと本質的に似た部分があるのだろうな、とふと思ったものです。
有難いことに、香港メイドカフェはしっかり新陳代謝が成されているらしいです。つまり、閉店だけでなく新規開店もあるということ。まだ一度しか伺えていませんが、ここは昼過ぎから夜まで比較的長くオープンしているので訪れやすいお店。
あれから5年が経ってしまいましたが、新店巡りが落ち着いたらぜひ再訪し満喫したいと思っています。
★お店の情報★
アクセス：MTR油麻地駅A2出口徒歩4分
住所：香港油麻地彌敦道570-572號 基利商業大廈2樓02室
営業時間：平日14時～21時30分 土曜・休日13時～22時30分（月曜定休）