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【台湾-2】高雄・月讀女僕咖啡~勢力を伸ばす老舗カフェ~【第9回】
総本山は最南端の都市に!
台北から台灣高速鐵路(高鐵)で2時間。台湾鉄道だと最速3時間30分。
台湾南部の都市・高雄は、総人口280万人弱を擁する華やかな大都会です。「地球の歩き方」シリーズでも「台南・高雄」の分冊が発行されるなど、ここ数年の訪台ブームで日本人の間でも俄かに注目を集め始めているエリアでもあります。
この街には女僕咖啡が2軒あります(2024年追記:現在はさらに増えています)。2021年時点での2軒はいずれも、台湾で最も多い店舗数を持つ「月讀グループ」が経営していることが特徴です。
以前は高雄捷運(高雄メトロ、KRT)の中央公園駅近くに1軒ありました(月讀古堡女僕主題餐廳)が、現在は2店舗とも高雄駅周辺に。
この「月讀グループ」が手掛けるメイドカフェは、親身な接客においては台湾でNo.1クラスと称せると個人的には思っています。また、内装や世界観、コンセプトもしっかりしているのがポイント。だからこそ、日進月歩の業界で2005年の創業から生き残っているとも言えるでしょう。
今回は、そんな「月讀グループ」の総本山、高雄の『月讀女僕咖啡』を紹介します!
クラシカルな駅前カフェでリフレッシュ
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誰でも気軽に楽しめます。付近には統聯客運、阿羅哈客運、和欣客運などのバスターミナルが。
『月讀女僕咖啡』は高雄駅の前站(=表玄関に近い意味。後站はその逆で裏口と言えます)から徒歩5分。Google Mapでルート検索するとなぜか迂回するルートが出てきますが、素直に駅を出て建國二路の右側の歩道を進めばすぐにたどり着けます。
写真にもあるように「女僕咖啡の月讀館」という看板が目印です。
ちなみに、台湾全体でもその傾向がありますが、歩道はバリアフリー社会も何のそのという勢いで段差が続き、商店が半ば占拠しているような箇所も。歩きスマホなどしていると思い切り転ぶかもしれませんので注意して下さい。
何やら老舗の喫茶店を思わせる外観が期待感を高めてくれます。大抵はドアを開ける前に、メイドさんが駆け寄ってきてくれるので安心です。
店内は木目調でアンティーク感満載。アニメのポスターなどが見当たらないのも逆に雰囲気を高めています。
とはいえ、ここはやっぱりサブカルの聖地。店内にあるモニターにはアニメ「ご注文はうさぎですか?」(ごちうさ)が映し出されていたりするのですが。
一人当たりの最低消費額は200元、チェキもお手頃価格と言えるでしょう。食事のほかにアイスやデザートも充実し、いつ訪れても暑い高雄の街で小休止するにももってこいです。
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店内には20席程度がありますが、いつ訪れても結構席が埋まっています。
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内容が分からなければ、メイドさんに聞いてみてもいいかも。
日本語が話せる女の子は2人に1人くらいでしょうか(体感)。
話してみると、やはり日本に関心があるメイドさんが多い様子です。3回目の訪問時に話した子は、東京ディズニーシーや浅草について熱く語り、雷門や着物の女の子のイラストまで描いてくれるメイドさんも。
アニメ関係で話が弾むとアカペラで歌ってくれる子も居り、まどマギ、マクロス、リゼロ、リリかるなのはの曲を聴いた時は歌の上手さだけでなく発音も完璧で思わず惚れそうになりました(笑)。
私の隠し切れない表情の緩みにつけ込んでか、「ハンサム」だの「可愛い」だのからかってくる子もいるので全く油断なりません。けしからん、もっと言って下さい(照)。
時には現地のオタクさんと話が弾むこともありました。漫画「To Loveる」愛好家の台湾人男性は日本に留学しており、故郷への帰省期間中にここを訪れたとか。案の定といいますか、それは驚くほど流暢な日本語でした。
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日本のメイドカフェでは味わえないものだと思います。現地の食生活を垣間見ることができます。
高雄はいいぞ~♪
前々職で知り合うことができた、訪台経験数百回という恐ろしい記録を持つ私の師匠といえるオジサマの言葉を思い出します。曰く「台湾に行くなら高雄は欠かせません」と。
訪問前は「台北とそんなに違うのか?」と思っていましたが、いざ接客を受け始めるとその疑問は氷解しました。妙に気さくで、距離感が近い気がしたのです。
言ってみれば、台北は日本的な部分が見えるのに対し、ここは明らかに南国の雰囲気。東京と大阪の違い、と言ったら何となく分かっていただけるでしょうか?
女の子たちの顔立ちも、やや東南アジアに近くなった気がします。またゆる~い雰囲気の中で、くだけた応対をしてくれるのだからたまりません。
台北に向かう直前にここを訪れ、思わず一本新幹線を乗り逃すほど長居してしまったのが思い出されます(笑)。
今でこそ慣れが生じていますが、最初は確かに驚愕さえ覚える気さくさでした。
そして感心することに、たとえ日本語が出来ないorほとんど出来ない子しかいなくても、基本的に寂しい思いをした記憶がありません。何だかんだでかまってくれるのです。
これは「月讀グループ」全般に言えることで、そのホスピタリティは台湾女僕咖啡界でもピカイチだと思っています。
月讀は多店舗展開をしており、2020年以降に開店した台北、台中の店舗にはまだ訪問できておりません(2024年追記:その後増えた店舗も含めコンプリートしました)。
第8回で紹介した『萌姬女僕咖啡館』を訪れた後は、この本店に行ってみるのがおススメ。そうすれば、あなたは必ずや台湾女僕咖啡を深く知ろうとしてしまうはずです…。
★お店の情報★
アクセス:台鉄・KRT紅線高雄駅徒歩5分
住所:高雄市三民區建國二路259號
営業時間:平日12時~21時 土曜・休日12時~21時30分