ランドセル
テレワークによる運動不足解消のため、早朝ジョギングの他に毎朝8時から45分間ウォーキングをしている。
ちょうど小学校の登校時間と重なり、ランドセルを背負った小学生たちとすれ違う。
この時期、孫が小学1年生になるじいじやばあばはランドセル購入費用の相場を巡って気を揉まれていることであろう。
何を隠そうばばちゃんの孫も今年小学校へ上がるのだが、ありがたいことに孫が通うことになる小学校はランドセルではなく学校指定のサックがあるそうな。ゆえにランドセルの値段で悩むことなく、お祝いには現金10万円をドスっと渡しておいた。ランドセルを買ってやったほうが安くついたな。
それはさておき、そのランドセル。最近はとてもカラフルになっていて、登校途中の小学生が背負っている色とりどりのランドセルを見るのも楽しい。
がしかし、である。
あのランドセルの蓋にかかっているみすぼらしいビニールはなんだ?!おそらく、ランドセルが汚れるのを防ぐためのものであろう。店員から勧められるままに購入したのだろうか。だが、あの汚いビニールのせいでせっかくの革製品が台無しである。
ビニールを被せて綺麗に使ったランドセルを、一体誰に見せるのだろう?じいじやばあばが遊びに来た時にビニールを外して「ねえねえ、僕綺麗に使ってるでしょ?」とお披露目するのだろうか?
絶対そんなことはしないだろう。きっと一度蓋に被せたビニールは、劣化してもそのまま、完全に破れるまで外さない。破れたらまた同じ透明のビニールを被せるのだろう。
そうなると、折角職人が手作業で作った革のカバン「ランドセル」は誰にもその美しさを見てもらえず、カバンとして残念な一生を終える。
考えても見てほしい。エルメスのバッグを買ったとして、綺麗に使いたいからとビニールを被せて持ち歩くだろうか?一度使った後にリユースに持ち込んで換金する人でさえ、持ち歩くのにビニールを被せたりはしないだろう。そんなの格好悪過ぎる。。
それと同じことを子供にさせていることに気が付いてほしい。せっかく恐らく人生で初めての本格的革製品を手に入れることになる小学校1年生に、本物を格好よく使うことを教えるのも親の役目だ。革製品は使ってなんぼ。ボロボロになったバーキンのカッコイイことこの上ない。
ぜひとも新一年生のランドセルには安っぽいビニールの蓋カバーをかけずに持たせてやってほしい。
綺麗に使用させ、メルカリで売るとか、大黒屋(質屋)に持っていく、というなら話は別だが。
ちなみに、中学校進学の時に買ってもらった革の学生カバンをお風呂に浸け、足で踏み、床に擦り、わざとボロボロのぺったんこにして今でいう「ユーズド」または「ビンテージ」っぽくして使っていたばばちゃん57歳は、決して元ヤンではないことを言っておく。
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