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船に乗りバスに乗り日が沈む 〜四国遍路日記 13日目〜

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朝起きて、私は気づいた。

このゲストハウス、湯沸かし器や給湯器がないぞ!?

近くにローソンがあったので、カップスープを購入し、ローソンの給湯器からお湯を貰った。

カップスープを持ち運びながら、ゲストハウス土佐に戻った。

洗濯機も無かったので、昨日着たものを着回した。ショーツと靴下だけは予備があったのでそれを履いたが。

なお、同じ名前の宿、ゲストハウス土佐に泊まった人の話と写真があるが、私の状況とは大違いである。

ゲストハウス土佐には運ゲー要素があるのかもしれない。


しかもこの日の朝、私は風邪気味だった。

もう帰ろうかと少し迷った。

だが私は歩き始めていた。

川沿いの遊歩道を歩く
船着場の横を通る
道を間違えて行き止まり
そこそこ長い橋を渡る
五台山って山をのぼる
この階段をのぼる

独鈷水には寄らなかった。

石畳がある

遍路地図には山頂を横切って竹林寺に向かうルートが示されていたが、地元住民から車道を通るルートを強く勧められた。

竹林寺への道は地元民の散歩ルートになっているようだ。

車道を歩いていると分岐があり、車両侵入不可のエリアがあった。

ここで、途中で出会った地元民と別れた。

車両侵入不可エリアを進むと入り口が見えた。

竹林寺西入口。公園みたい。


ここから入ると、境内を横切って、いきなり本殿が現れる。

太龍寺に次ぐ、遍路の中でも大きい部類のお寺な気がする。

ただ、竹林寺の方は地元住民に愛されてる感が少し強めである。

とはいえ、近くに高知の観光名所の1つ、牧野植物園があるので、観光で訪れる人も少なくない気はするが。

お参りしていると、先程車道ルートを勧めてきた地元民と再び会う。

遠回りして、仁王門から境内に入ったようだ。


「休憩していきな」と社務所に案内された。

お寺なのに神社っぽい

中には座って休憩できるスペースがあった。

お菓子や草履のビーズストラップが置いてあり、「お接待」と書かれている。


先程出会った地元民夫婦、社務所の人と知り合いのようで、社務所の人を呼び出して雑談し始めた。


お菓子やビーズストラップを押し付けられ受け取り、少し一息ついていたら、目の前でおばちゃん達が庭で採れたという果物を交換し始めた。

すると、その延長で「このりんご、あげるよ」と、りんごを1個貰った。

(食べるにはりんごを剥かないとな……)
帰りは仁王門方面へ

竹林寺を出た後、牧野植物園の近くに来た。

道に迷った。五台山を脱出できぬ。


やっと見つけた遍路道


右往左往してるうちに、山を下った。
山下り中に電話が掛かってきた。

親だった。
要件は「Excelの使い方がわからない」だった。

足元悪い中そんな内容で電話すんな!

と、内心思いながら、

「今山道なの!」と、言って電話を切った。

山道とは言ったが、実際は写真のような石畳で整備された道が続いていたので、山道と言うかどうかは微妙かもしれない。

だが、足元つるつるのランニングシューズでこの道を通るのは少々きつかった。

滑って捻挫しないように気をつけなければならない。

山道を下ってすぐ、小学校があり、お遍路さんへの応援メッセージが置いてあった。

小学生の純粋さに和む自分と、「遍路道近くの小学生だからってこんなもの書かされてるのか」と思う自分が居た。

山下り後、橋を渡る
川沿いを歩く

急に田舎っぽい雰囲気になる。

また親から電話がかかってくる。
同じ内容だった。

「いやもういい加減にしてくれ!」
とか言ってたら、

原付で私に近づいてきたおばちゃんが、そのままきた道を戻ったのが見えた。

色んな意味で何とも言えない気分になった。


そこそこ歩いた後、あと少しだ! ってところで現れたのは山道だった。

山道の入り口
なんとか到着

この時点で11:44。

小さな山を2回登って、少し達成感を感じつつ、お昼休憩を挟む。

山を下って次の寺へ向かう途中、今まで見かけなかったタイプの自販機を発見する

全品100!?

ちなみに、このタイプの自販機は今後しばらくよく見かけることとなるが、当時の私はそれを知らない。

草原


地味で広くて長い道を進む。

気が遠くなりそうである。


13:50頃、船着場に到着した。

県営渡船「龍馬」だそうだ

前師峰寺と雪蹊寺の遍路ルートは2種類あり、1つは船に乗るルート、もう1つは橋を渡って桂浜へ行くルートだ。

前者を選んだが、桂浜に行った方が話のネタになるだろうかと少し悩んだ。

だが、桂浜ルートはかなり遠回りになるらしいので、大人しく船に乗った。

乗船!
14:00出港。10分くらいで向こう岸へ。

船を降りた後、接待所を発見する。

入ってみた。

中におじいさんが居る

私の前に高野山の修行僧遍路が来たらしい。
野宿しながら、走ってお遍路をしているらしい。

アスリートか!?

またお接待を頂いた

「今日、ビジネスホテル土佐まで行く予定で……間に合いますかね?」
「いけるよ! 若いし!」

地図を見る限り、あと10km近くありそうだ。
日の入りギリギリになりそうな予感。

雪蹊寺に到着

ここの善根宿を覗いたら、昨日泊まったゲストハウスと同じにおいがした。

急ぎ足で歩く
つぎの札所まであと5km
疲れてきた

ペースが落ち始める。

お寺が見えてきた
16:51に着く

ギリギリすぎる。

納経所に駆け込んだ。

納経所に行った後、本殿へ

17時を過ぎた。

まずい。日が落ちてしまう。
日の入り時刻を調べたときに撮影した写真

焦ったのかブレブレの写真がスマホに残っていた。

17:34を迎えた

バスを調べて、近くのバス停へ

明るく映っているが、実のところ、だいぶ暗い。


17:59のバスに乗車予定だったが、バスが20分程遅れた。

18:30頃、宿に到着

やっと洗濯できる!!!

あれ? 足のコンディション、さすがにおかしいぞ……。

歩数計を確認したら47511歩と記録されていた。

船にもバスにも乗ったのにこれだ。


何かの間違いだろうか?

朝の風邪気味はどこへやら。


◇プランニング◇
ゲストハウス土佐 → 31 → 32 →

〇県営巡行船「龍馬」14:00発

→ 33 → 34

大橋北詰 17:59 → 長谷寄道 18:04
〇とさでん交通 高岡線

→ ビジネスイン土佐

☆本日の歩数☆

47511歩

*かかった金額*

バス代 270

食料195+250+345
自販機 100

納経 1200
賽銭 60

宿 6160 (夕朝食付き ビジネスイン土佐)

計 8780円


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