人は霊的な存在です

[エペソ人への手紙 5:15,16,17,18]

ですから、自分がどのように歩んでいるか、あなたがたは細かく注意を払いなさい。知恵のない者としてではなく、知恵のある者として、機会を十分に活かしなさい。悪い時代だからです。ですから、愚かにならないで、主のみこころが何であるかを悟りなさい。また、ぶどう酒に酔ってはいけません。そこには放蕩があるからです。むしろ、御霊に満たされなさい。

今日の聖書箇所
エペソ5；15〜21

今日もエペソ書から恵みをいただいていきましょう。

使徒パウロは4章1節から始まった教会全体に対する勧めの終わりに最も大切な勧めをします。

それが御霊に満たされることです。そして御霊に満たされることと酒に酔うことが対比されています。

人はどうして酒に酔いたいのでしょうか？酒ばかりではなくある人は薬物に、ある人はギャンブルに、ある人は性に、ある人は仕事に、ある人は別の何かに酔うように溺れてしまいます。

衣食住の必要が満たされていても、それだけでは満足できないのです。それは人の心の奥底に虚しさ、空虚感、満たされていない、どこか違う、何か違う・・そんな思いがあるからではないでしょうか？

聖書は人は創造主なる神に創造された霊的な存在であると教えます。霊的な存在とは創造主なる神との人格的な交わりの中に生きるように創造されたということです。

しかし罪のゆえにその創造主との関係が断絶し、いのちの中心である霊にポッカリと穴が空いている状態になってしまったというのです。それは霊が死んでいる状態です。そこから虚しさが、不安が、恐れが、絶望感や無価値感が湧き上がるのです。

その虚しさを満たすために酒を始めとするいろいろなものに溺れてしまうのです。この罪の問題を解決するためにイエス・キリストによる救いが必要なのです。神は私たちをこの罪から救い出すためにご自身のひとり子、一点の罪もないイエス・キリストを人としてこの地に遣わし、このお方に私たちの全ての罪と咎と汚れと呪いを背負わせ、十字架につけて血を流して死なせ、私たちが受けるべき罪の刑罰である死の代価を支払い、三日目に復活させ、天に引き上げることで罪と死と呪いに勝利させてくださり、私たちに救いの道を開いてくださいました。

罪を悔い改め、このイエス・キリストを信じる者に神はご自身の霊である聖霊さまを与えてくださり、罪のゆえに死んでいた霊を生き返らせてくださるのです。それが神の子として新しく生まれるということです。これが福音、グッドニュースと言われるものです。

そして使徒パウロはここでそのように新しく生まれ変わった者たちに聖霊に満たされ続けなさい、聖霊との交わりを保持し続けなさいと命じているのです。そうしないならば救われた者でも再び以前の古い人、肉の人に戻ってしまい、再び酒を始めとするこの世の享楽、快楽に溺れてしまうようになるからです。

聖霊に満たされていることのしるしは何でしょうか？

それが霊的な機会の重要性を悟っているということです。聖霊に満たされると霊的な世界の実在性、真実性と言うことが明確になります。聖霊に満たされていないと霊的な世界はただのおとぎ話のようで、消えてなくなるこの世が全てのように感じてしまいます。それが霊的に眠っているということです。

目に見えるこの地上の人生は一時のことで、目に見えない霊的な世界が永遠であることを悟ったものは永遠の世界に焦点を合わせて生きるようになり、霊的に有益なもの、霊的成長に役立つことを追い求めるようになるのです。

神の御心を行い、神に仕えるチャンスの重要性を悟ることができるので、それを逃さないようにするのです。しかし聖霊に満たされないとそんなことは無意味としか感じません。祈って金が儲かるのか？馬鹿馬鹿しい！礼拝？聖書？それで食べていけるのか？とそのようにしか考えることができないのです。

聖霊に満たされた人は全てのことを霊的な視点から霊的に考えることができるのですが、肉の人は全てのことを肉的な視点から肉的に考えることしかできません。

イエス様を信じていますと言っていれば自動的に聖霊に満たされるわけではありません。それゆえ使徒パウロは御霊に満たされないと勧めるのです。そしてそのために必要なことも明確に教えます。

[エペソ人への手紙 5:19,20,21]

詩と賛美と霊の歌をもって互いに語り合い、主に向かって心から賛美し、歌いなさい。いつでも、すべてのことについて、私たちの主イエス・キリストの名によって、父である神に感謝しなさい。キリストを恐れて、互いに従い合いなさい。

礼拝と賛美の生活、感謝の生活、従順の生活です。御霊に満たされるとそのように生きるようになり、また御霊に満たされ続けるためにはそのように生きることが必要なのです。

イエス・キリストの再臨の時、終わりの日は確実に近づいています。そして私たちの地上の人生の終わりの日も確実に近づいています。私たち聖霊に満たされ、霊的なチャンスを逃さないようにしたいものです。

今日の祈り
主よ、聖霊に満たして霊的な機会を生かして用いることができるように助けてください。