ストリートファイター おじいちゃん （2）

第二話
かわいそうなお父さん

おじいちゃんが言うにはおじいちゃんはプロのゲーマーで、というかおじいちゃんだけではなくおばあちゃんもお父さんもそうらしい、、。
個性的過ぎる職業。しかも家族ほぼ全員。
お父さんに至っては毎朝スーツを着てどこかに出勤している様子だったが、どこに何をしに行っているのか。

野路家はおじいちゃんの代から主に「ストリートファイターズ 」系の格闘ゲームの賞金で生活をしており、おばあちゃんとは昔はライバルで、若い頃は色々あったらしい（話が長く脱線だらけだったので野路少年は聞いていなかった。）
かわいそうなのはお父さんだ。おじいちゃんとおばあちゃんから幼い頃から英才教育（ストリートファイターズの、、、）を受けた。ゲームは1日8時間以上。ある意味虐待だ。
全然その様には見えないが、おじいちゃん曰く「人類の最高到達点（ストリートファイターズの）」おばあちゃん曰く「悲しき怪物（ストリートファイターズ の）」

そしておじいちゃんは僕に言った。
「ケンよ、お前にも戦士の血がながれておるのだ。ケンよ、明日からワシがお前を立派なストリートファイター に育てるからの！！
今日はもう寝なさい。イントロダクションは以上ですっ！！」

イントなんちゃらの意味が分からなかったが、僕の夏休みはどうなってしまうのか。。
野路少年は不安な気持ちを抱えて二階の自室に戻った。