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Photo by
betalayertale
空なんて…空なんて… 「童話のような詩のような」
ギョロギョロと空を見た!
デカデカのまん丸お目々…。
口は顔まで避けていた!
少し牙も見せながら…。
「誰?あんた!」
と、優雅に空を舞う鳥は、
外界を見下ろす…。
ギラギラと光る目に気づく…。
うーーん。
ちょっと怖そうね。
人相悪過ぎーー!
と羽をバタバタ…。
そして宙返り…。
「わたし…綺麗…??」
と流し目の様子…。
ギラギラの目を、
またギョロギロとギョロつかせた!
白い鳥は、風を切り
楽しそうに、
チュンチュンチュンチュン〜!
ギョロギョロのまん丸お目々は
益々まん丸に…。
スイスイスーイ!
白い鳥は、いい気になった…。
ほら!私を見て!
と低空飛行…。
あーーーー!
ガブッ!
それは一瞬の出来事でした…。
真っ白い鳥は、
ギロギロお目々の大きな魚に、
飲み込まれてしまいました…。
銀色の水しぶきをあげて、
ギョロギョロお目々の魚は、
何事も無かった様に、
深い海へと沈んで行きました…。
真っ白い鳥は、
ギョロギョロお目々の魚の、
お腹の中で、数年飛んで過ごしました。
チュンチュンチュンチュン♫
と、白い鳥の鳴き声が、
魚のお腹の中で響いてました…。
「ここの世界も気に入ったわ」
と、白い鳥は満足したのでありました…。
もう、空なんて…
空なんて……
飛べなくなったじゃん!
と怒る事もなく…
平穏に暮らしましたとさ…。