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韓国ドラマ原作本『終末のフール』を読んで

Netflixで配信された『終末のフール』の原作
伊坂幸太郎の『終末のフール』を読んだ
2004~2005年に小節すばるに掲載された8つのエピソードをまとめた1冊

舞台は仙台にある「ヒルズタウン」という団地小惑星が地球に衝突すると発表された8年前から5年経過した3年前の
ヒルズタウンに住む人々の物語

モノの奪い合い、暴力や殺人の横行、絶望から自殺、放火、強盗あらゆる悪がはびこり、
それらを取り締まることが出来ない警察官
今、残っている警察官は自分のストレスを発散するように悪人を殺そうとする。
テレビ放送はなく、方舟というシェルターを売り込む怪しげな会社、空いている店も少ない。

親を亡くした子供、子を亡くした老いた母、
何事もないようにトレーニングに励む人
諦めていた子を授かる夫婦、それぞれ生きる目的、選択肢に自分ならどうするだろうと答えを探したくなる。

人の優しさを感じるというよりは、現実をどう受け止めて行くのか。心との折り合いをつけていくなんとも難しい課題。

衝突による地球滅亡が解った8年前から5年たち大分落ち着きを取り戻し、静かな時を迎えたけれど
それは惑星が衝突するまでのほんのひとときの安らぎって感じがする。

私たちに突然同じような事が起こったら、同じような世界が広がって行くのではないか、現実世界を見せられているような
日常の物語のように

ただし、あとがきでは実際の天文台の方が、「小惑星の大半は、起動が把握されていて衝突する可能性があるものはほとんどなく、8年前に宣言することは難しい」と言ってくれているのでその辺は安心しても良さそうだ。

ただ地球の滅亡に比べたら規模は小さいけれど
地震や津波、戦争、コロナみたいな感染症など何が起こるかわからない。

人生最悪の時が来たときに
どう生きたいのか考えてみるのも悪くない。

最後に

今回初めて、伊坂幸太郎の本を読んだ
基本的に自己啓発本以外は、女性作家の本を読むことが多かったけれど、描写が丁寧に描かれている著者の小説は好きな文体。
機会があれば読んでみようかなと思う。
何せ読みたい本リストが多くていつになるかはわからないけれど。


韓国ドラマ『終末のフール』について長い呟きを、記事にしているので気になる方は覗いて見てください🎵





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