グループの中の「悲劇のヒロイン」が何故発生するのか
タイトルは比喩表現です。性別に限らず、会社や部活や家族等、 グループの中において、「悲劇のヒロイン」になりたがる人が一定数いる。
どういうことか。 例えば、こんな感じ
■たとえ話「望まれない残業をし続ける部下」
部下から、
「最近残業が多くて睡眠時間が取れない」というような相談をうけた。
なぜ残業が発生しているか聞いてみたところ、
期限が迫っている他部署からの依頼や、
新人の教育に時間をとられているということだった。
私は、他部署との納期調整や、教育の役割分担を行って、
「これで残業が減るだろう」と思っていたら一向に減らない。
なにが起こっているか気にしていたら、
「もうやらなくていい」という仕事を結局やり続けていて、
かつ以前と同じように
「やらなくていい仕事が多すぎて残業時間が長くて睡眠が全然とれない」
ということを、
今度は上司である私でなく、同僚に話していたのを見かけた。
結局このあと、何度言ってもタスクを手放すことはなかった。
「どうせ私なんて・・・」が口癖
こういう現象が起きることがある。
特定の一人、とかではなく、特定の条件が揃ったときの人間の行動、
という感覚がある。 これが何故起きるのか、を今まで読んだ本等の情報から複合的に考えてみたところ、一つの仮説が浮かんだので、書いてみたい。
■仮説の結論
これらの「悲劇のヒロイン」現象は、自身の快楽のために行っている。
という仮説を思いついた。 なぜその結論に至ったのかを書いていく。
①人間の脳は物理的な痛みと精神的な痛みを区別できない
肉体的な痛みと、悪口等を言われたときの心の痛みを脳は区別できないので、 痛みを緩和するために生成されるβエンドルフィンが、悪口を言われたときも同じく生成されるらしい。
②人間の脳は自分の痛みと他人の痛みを区別できない
例えば他人を傷つけるとき、または、傷ついてるのを見たときにも、自分の痛みだと誤認識をして同じくβエンドルフィンが生成されるらしい。
だから、昔から人間は悲劇が好きなんだとか。
①②を組み合わせて考えると、悲劇のヒロイン現象は、自分に対して悪口を言って傷つけることで快楽系の脳内物質を発生させ、快感を得る行為、と言えるのではないだろうか。 過度な残業や不必要なタスクを行うのも、自傷行為という仮説でした。
ただし、人間の脳はこんなに単純でなく、人によってもっと複雑な事象があると思う(過去のトラウマ、自身の拘りや性格、承認欲求等)ので、一概には言えない不完全な仮説だとも思う・・・
けどなんとなく書いてみたかったので。