臨時収入
偶然にも、私の誕生日の次の日の朝にドイツの現金書留のようなもので自宅に届けられた臨時収入。
夫宛だったたため、夫自ら身分証明書を提示しての受け取りが必要でした。
誰かに貸していたお金でもない。
私への誕生日プレゼントでもない。笑
誰から届いたか、元同僚であるAさんという名前を聞いてすぐに思ったことは、思いがけない臨時収入ってやっぱりあるんだ、ということと、感謝の気持ち。
実は、今年1月末に突然、夫が毎日ウキウキで出勤していた仕事を解雇になりました。
驚いたのは、夫は今までにないくらい毎日楽しく仕事していたのに、それでもそういうことってあるんだということ。
その会社で仕事を始めて、ちょうど三ヶ月経つ頃でした。
解雇になるその2日前に、夫が仕事始めで大変お世話になっている本社で働く70代のベテラン社長秘書である同僚Aさんが、ちょうど出張でベルリンにくるとのことで、我が家での豪華なしゃぶしゃぶの夕食に招待しました。
夫は、とてもエネルギッシュで素敵なAさんとはとても相性が良くて、毎日楽しく新しい会社での仕事を覚えていました。
そのAさんの15歳になるお孫さんは日本に興味があるとのことで、日本語を熱心に勉強しているとのこと。
そして、彼女はそのお孫さんとはとても仲が良く、日本語を勉強しているお孫さんにぜひ浴衣をプレゼントしたい、自分の分の浴衣も買ってきて欲しい!とのリクエストで、ちょうど私が昨年年末に日本に一時帰国した際に、彼女と彼女とお孫さんに浴衣セット(ドイツ人用のLL大きめサイズ)をオンラインで買って、ドイツに持って帰ってきました。
その日、Aさんには夕食に招待した時に渡そうと、夫が大変お世話にもなっているし、(日本人っぽい発想かも)夫の提案ではなく、私が心から彼女にプレゼントしたいと思ったので、浴衣代の料金は一切いただきませんでした。
夫は、解雇になる1週間前から、夫の上司の態度が急変したと、様子が変だ、と、一番信頼していたAさんにそのことを相談していたのですが、その夫の相談に対しても適当なことを言って、スルー。
しかし、後で考えると、どうやら上手に演技していたようで、辻褄が合わない。
その後Aさんが嘘をついていたことを知った時には、夫はもちろん、私もショックでしばらく人間不信になったのでした。
どうしても信じがたかったことは、私たちがAさんを夕食に招待した日は、すでに解雇になるということを知っていたようで。
確かにその場で真実を言うことはとても残酷でいえなかったのかもしれないですが。
解雇した後は、夫がAさんに連絡をしても、彼女からは一言もリアクションはなし。
会社って、人間って、こんなもんなんだな、と思った時でもありました。
夫は、その後、ショックでうつになり、しかも同時期に親愛なる従兄弟が亡くなり、ドイツの暗い冬の時期である1月末から2月であったこともあり、2、3週間くらいは日中もほとんど寝ていました。
私は浴衣を快くプレゼントしたのに、どうして彼女は嘘をついたのかな、と悔しくなって、でも世の中にはいろんな人がいるし、そういうものか、と、これも一つの教訓なのだなと。
前向きな私でも、その後一ヶ月くらいは浴衣のことを考えたりして、もやもやしていました。
その後、実はその会社とは解雇後の書類関係で夫はさらに嫌な思いをし、会社側からドイツの労働局に提出する書類記載ミスのため(会社側の間違い)失業保険もなかなか入らず、元上司からも嫌な態度で逆ギレで一度電話がかかってきたこともありで、もう抑えきれなくなってしまいました。
夫は、理不尽なことに対しては、そのまま退かないところがあって、戦うタイプ。その後、すべきではないとは思ったものの、相手にも気づいてもらうために、正直な自分の気持ちを伝えるために、Aさんにメールを書きました。
もちろん、苦情メールではなくて、気持ちを伝えるメール。
それを聞いた時は、私ならそういうケースでは絶対そうはできないと思い、ちょっとドキドキしたのですが。
今から確か1ヶ月くらい前だと思います。
おそらく、夫は、仕事のことだけでなく、浴衣購入の件でも私も巻き込んでしまったことに余計に腹を立てたのだと思われます。
結果的に、私の妄想の中の「浴衣オンラインショップ」の支払いがやっとされたような感じとなってしまったのですが、ありがたい臨時収入でした。
そして、最終的にその会社ともこれで関係が本当の意味で切れて、心の中で全てが解決したような感覚でした。
ということで、なんか結局、いい形でお金で解決されたのかな。
お金ってエネルギーという話を聞きますが、これは最終的には良いエネルギーで私の元にやってきたのかな、と勝手に信じています。
今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました!
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