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いけばなと供華(くげ)の世界 観ました

草木を花器に入れて楽しむ生け花。今では300を超える流派があるとされています。

いけばなの歴史

依り代+供華→立て花→いけばな

日本にはもともと様々なものに神様が宿るという依り代という考え方がありましたが植物もその一つです。
そこに大体6世紀頃に大陸から仏教が伝わってきて、仏様に捧げる花の文化(供華)も合わせて入ってくる。
この依り代と花を捧げる文化が集合して、室町時代立て花(たてはな)というスタイルが供華から発展しました。
これがいわゆる日本の生け花の母体になっていきます。

こうした立て花の姿は現存する日本最古の花伝書(花王以来の花伝書-室町時代)にも描かれています。引越しの時の花・結婚の時の花・柱に掛ける花・天井から吊るす花など全部で48の花の図が描かれています。
立て花が仏前へのお供えだけでなく、観賞用として暮らしの様々なシーンに取り入れられていたことがわかります。

その後に花の名所として知られた京都頂法寺の僧侶が、立て花に芸術性を加えて今に通じる生け花を確立したと言われています。
江戸時代中期になると庶民も楽しめるシンプルな生け花が流行。人気の高まりに伴って様々な流派が誕生していったのです。


供華とは

法華経の経典には10種供養という仏様へのお供えが記されており、一番最初に出てくるのが華です。仏教にとっては欠かせないお供え物になります。
仏前に備える花のことを供華(くげ)といいます。


お花はどんな色がいいですか?

五色幕(ごしきまく)は各宗派さんによって色は違うんですけれども、主に緑、黄色、赤、白、紫の色で仏様の光を表しています。そういったいろんな色からカラフルに選ばれてもいいかなと思います。



避けた方がいいお花はありますか?

ユリは花粉が仏前に落ちたりすると、床を汚してしまいがちなお花ですので、あまり好ましくないとは言われてるんですけれども、例えば思う人が好きだったりですね、そういうことであれば選ばれてもいいかなと思います。

他にも仏教の宗派や生け花の流派にもよりますが、トゲや毒がある花は避けた方がよいです。


お花はどっちを正面に向けた方がいいですか?

花のおもて側を正面に向けます。仏様の世界を私たち側から拝見させて頂くという気持ちです。



仏壇がない家庭はどうしたらよいですか?

縁側や台所など、亡き人の思い出の場所に飾ることで偲ぶことができます。花器は仏壇用の花瓶に限らず、マグカップなどの遺品を使ってもよいです。



亡き人だったり大切な人を思いながら、命をくれて生けさせてくれる花に感謝の気持ちを持ちながら1つ1つ慈しんで挿していくことが大事です。


お盆に感謝と愛の気持ちを美しい花に託しておくりたいですね。

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