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人生2度目の人種差別にあった話

最近人生2度目の人種差別を経験した
どうしても残しておこうと思った話
私にはマンチェスター空港で知り合った中国人の友達がいる
詳細は書けないけど彼女はとても良くしてくれて真面目で勤勉で人懐こくて
とにかく私にとっては現地について初めて出来た大切な友だち
2度目に会った日も留学生活が始まったばかりで生活必需品が整っていない私の買い物に付き合ってくれていた
彼女は以前イギリスの別の都市に住んでいたから店の名前や用途について詳しかった
ドライヤーを買いにBoots(薬局)に向かっていた時背後に大きな中年男性が2人近づいてきて「YOU ARE CHINESE~~~」と叫び出した
それより前の会話のアクセントからおそらく現地の人だったと思う
大きな声で何度も何度も
2分間くらい彼らは着いてきて同じことを叫び続けた
私がいう差別は厳密にいうと彼女に対する差別で私も中国人だと思われて一緒に差別を受けた、という感じ

「チンキー」の話

英国では「日本人」と認識されることは少ない
中国・韓国・時にフィリピン?(あまりないが)のように認識される
東洋人としての括り
私たちが中東の人を見てもあなたはイラン人、あなたはカタール!とわからないように彼らから見たら私は日本人ではなく東洋人
イギリスでよく聞く差別用語に「チンキー」とか「チンク」「チョンキー」っていうのがある。
「チンキー」は隙間「Chink」から派生した言葉で「裂けた目を持つ人」=東洋人という、東洋人を卑下する隠語
学内でも聞く言葉、だいたいニヤニヤしてふざけて言われる言葉
多分数ヶ月現地で過ごして聞かないことはないのでは?というくらい
韓国人の友人も同じ体験をしていることからいかに東洋人としての括りで見られているかがわかる

話を戻す
私はすごく悔しい思いをした
彼女の何もかもを知らないのに人種で括って彼女を呼ばれたこと
揶揄われたこと
面白おかしく笑っていたこと
久しぶりにすごく腹が立った
こんなことが普通にあるんだと驚きもし
振り向いて「面白くない、無礼な態度を改めなさい」と何回も言おうかと迷った
けど結局言わなかった
それは彼女が気づいていながら無視して話し続けていたこと、私が揉めても何も彼女の為にならないと思ったこと、あと正直体格のいい男性達が怖かった
怖いと感じたこともまた悔しかった
もっと気になったのは友だち自身の態度で、すごく慣れていた様子だった
ごく自然に違う話題を始めて
強張ることなく笑っていて
聞かなかったけど複数回似たような経験をしていて慣れている、といった印象を受けた
そのあとは彼女と居た半日ずっと頭にそのことが過っていて私の方がうまく笑えなかった
何か出来たんじゃないかとか、他に嫌な思いをしただろうかとか、彼女は大丈夫だろうかとか、こんなことして何になるんだろう、とか、ぐるぐるぐるぐる
現地についてたった数週間で経験した出来事で、忘れられない記憶になった

私の大学にはソサエティがあって中には民族、国ごとで構成されたものもある
「生活の困りごと」の項目の中には差別に対する相談、がある
体裁としてではなくて悲しいけど必要な項目なんだと思う
「差別を無くそう!」というアクションでは無く「差別を受けた際にいかにして対応するか」がメジャーな議題に上がることが全てを物語っているのだと思う
映画やアニメの話ではなくて人種差別はここに存在する
やるせないけれどはっきりと感じた経験になった


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