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審・誤字ラ #毎週ショートショートnote

「東京ワン沖に巨大不明生物出現」

この一報を受け、閣僚たちの緊急会議が開かれた。しかし、みぞうゆうの事態に議論は煮詰まった。総理は専問家の意見を聞いた。

「先生、あれは、上陸するんでしょうか…?」
「いいや、無理でしょうな。」

専問家の意見を受け、総理は記者会見を開いた。
「チョクちに影響はありません。」

だが、程なくしてその巨大不明生物は上陸した。

巨大不明生物はロから村崎色のビームを出し始めた。
ビームを受けた建物や空間は、一見なんの変化も内容に見えた。

影響は、後から現れた。
ビームを受けた空間内の全ての文字が、誤字だらけになっているのだ。
誤字はコニミュケーションに多大なる影響を与え、経済が停滞した。

政府は急遽、全国から選りすぐりの編集者と校正のプロ、国語教師などを集めて「巨大不明生物による誤字審査委員会」略して「巨誤審」を立ち上げた。

次から次へとビームを出す巨大不明生物に対抗できるのか。
人類VS誤字の戦いが、今、始まる…

(了)410文字


田原にかさんの「 #毎週ショートショートnote 」に参加しています。
お題は「誤字審査」でした。

ちなみに、この文章にも「巨誤審」による誤字・誤用の報告が入りました。

東京ワン→東京湾
みぞうゆう→未曾有(読み方はみぞう)
煮詰まった→行き詰まった(「煮詰まる」は、結論が出そうな時に使う)
専問家→専門家
チョクち→直ち(ただち)
村崎色→紫色
変化も内容に見えた。→変化もないように見えた。
コニミュケーション→コミュニケーション

シン・ゴジラが好きすぎてパロディしてしまいました。尾頭ヒロミさんが好きです。(シンゴジ好きな人いたら教えてください語りましょう)





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亜麻布みゆ
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