もぐろふくぞう似の彼女から学んだこと
もぐろふくぞう似でも結婚できるんだ。そう思ったのはオーストラリアで働いていた時のこと。
ある日もぐろふくぞう(笑うセールスマンの主人公)にそっくりの女性が私の働いているオフィスに来た。席は私の隣。日本人であまり英語が話せないらしく、バスツアーの計画表を作成していた。
そんな彼女に「ワーキングホリデーですか?」と聞いてみた。
「いえ、こっちで結婚したんです。なのでパートしてます。」とのこと。
失礼にも「えっ??嘘ついてない?」と彼女の結婚を疑った私。もちろん結婚相手はオージー(オーストラリア人)だと言う。ますます嘘でしょっ!?と疑った。
というのも見た目が綺麗、または可愛い人でスタイルは普通以上でないと結婚できないと思っていた私。
なのに彼女、もぐろさんはお世辞にも可愛いとは言えない。
もし「可愛いね」なんて言ったら、どこが!!って怒られそうなくらい。。。しかもバルーン体型でドラえもんみたい。
仕事終わりに休憩室で結婚したときの写真を見せてもらうことになった。写真の中にはとてもかっこいい旦那様がいた。その横にドラえもん体型のもぐろふくぞうがいる。。。。
もしかしてオージーって日本では不細工な部類に入る人の方がモテるのかな?ドラえもん体型はダイナマイトボデーとして受け入れられるってこと?とにかく????がいっぱいだったので、馴れ初めから聞いてみた。
マックで注文の列に並んでいた時に旦那様から声をかけられたことがキッカケらしい。彼の歴代彼女は美人でスタイルの良いオージーで、みんな浮気が原因で別れたらしい。
「私だと安心して付き合えると思ったみたい」と笑顔で話すもぐろさん。
すごく前向きだなぁ~と感心した。
更に今から旦那に電話して迎えにきてもらうとのこと。
「ダンダン?アイ ウィル テイク ア タクシー」「・・・リアリー?アイ ウィル ウェイト」とつたない英語での会話。
タクシーで帰ると言ったら、彼が迎えに行くと言ってくれたそう。
「いやいや彼女、もぐろさんなら一人で帰っても安心だと思うよ~!」と心の中でツッコンでみた。
ある日もぐろさんから夜の営みがないと相談を受けた。「やっぱり!?」と心の中でつぶやいた。もぐろさんは下着の問題かな?と言ってた。
スーパーポジティヴ!!!
おそらくあなたの3段腹?2段腹?を見て、できないとか?って言いたい!でもそんな失礼なこと言えない。としばらく葛藤した私。
とりあえず話だけ話したらスッキリしたのか、セクシーな下着を買いに行ったもぐろさんだった。
もぐろふくぞうさんは私が今まで出会った中で最強の自己肯定感の持ち主!
正直自分にそこまで自信があったら、全てうまくいきそうだなぁと感じた。
人は小さい頃に大なり小なり、親に受け入れられなかった経験をするもの。
男の子が泣いていれば「男の子がメソメソ泣かないの!」とか大きな犬がいて怖がっていたら「大丈夫、怖くないよ。」と子どもに言うことありませんか。これが子どもにとって傷つき体験となります。「泣いている自分」「怖がっている自分」ではダメなんだ、親に受け入れてもらえないんだという体験になり、自己肯定感が下がります。
この場合「悲しいよね。」「痛いよね。」「怖いよね。」と子どもの感情をまずは受け入れてあげることが大事。
もぐろさんはこういった傷つき体験が少なかったのでしょう。そして「あなたはあなたのままで大丈夫!」というメッセージを沢山うけとり、たっぷり愛情を注がれて育ったんだなぁ~と感じました。だからどんな出来事でも前向きに捕らえられたのかなと思いました。
オーストラリアでもぐろふくぞうさんに教えられた自己肯定感は、生きていく上で大切だなぁと思いました。もぐろさん、ありがとうございます。