人工股関節置換術後の荷重管理について
おはようございます!ジョイントフィットネストレーナーの中尾量です。
今回は人工股関節置換術(THA)後の荷重管理について紹介していきます。
手術を行う病院それぞれで術後の荷重管理については決まっていると思いますが、より荷重管理について理解が深まればと思います。
この記事が参考になれば幸いです。よろしくお願いします!
荷重管理を行う理由→ステムと大腿骨の骨癒合を行うため
THA後の方で荷重管理が必要な理由として、まずはステムの大腿骨の骨癒合を管理するために必要になります。
人工股関節は骨頭部分と、臼蓋のカップ、さらに大腿骨側にステムという支柱を埋め込みます。
この打ち込んだステムと大腿骨の骨癒合が進み、より強固になっていきます。
このステムと大腿骨が強固になるまでに、ステムの種類などにより差がありますが2~3か月ほどかかると言われています。
しかし、もともと既往に骨粗鬆症などがあり、骨が細いと骨癒合するまでに時間がかかってしまいます。
その際に過剰に荷重がかかってしまうとステムが大腿骨に陥入してしまう危険性が高まります。
実際には、レントゲンなどで状態を確認しながら荷重練習を行っていきます!
特にポーラス加工されてあるインプラントでは管理が必要
特に注意したいのがポーラス加工といってステムやカップの表面がスポンジのように粗くなっているタイプのものです。
こちらのポーラス加工のものは、スポンジの網目の中に骨細胞が侵入し、骨癒合が進むことで安定化を狙ったものになります。
つまり、骨癒合が進む前に過剰に体重がかかりすぎてしまうと先ほど挙げたような陥入してしまうリスクが高くなってしまいます。
THA後は痛みが術前に比べて改善するのでついついたくさん出かけたりしてしまいますが、状態に合わせて活動量を調整していく方が長い目で見たときに安全ですね!
以上THA後の荷重管理について紹介していきました。
今回の記事が参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!