倉琉ヨシーデ

0  倉琉ヨシーデの独り言 あまりにも不安定な時期が 多かったヨシーデの独り言です。 よろしくお願いします。

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最近の記事

14.【小説】 「走れエイト!」

  ◉ 「走れエイト!」14 雅人はさらに話を続けた。 「仕方がないので  うちのもん・・・いや  うちの従業員に行かせようとしたが  衛登の強さを見ていて  衛登に頼んだほうが早い  と思った次第だ。  衛登はどう思うかなあ?」 ここで初めて衛登の意見を求めた。   「あの〜 まあいいですけど  でも暴力で捕まったら  嫌なんですけど・・・。」 衛登は素人相手に暴力沙汰は困る とハッキリ言った。   「それは大丈夫だ!  従業員を頼ってくれ!  あとはなんとかす

    • 13.【小説】 「走れエイト!」

        ◉ 「走れエイト!」13 まず 雅人は出してあった水を飲んだ。 そして静かに話をしだした。 「話がちょっと長くなるけど  我慢して聞いてくれ。  この前 知らないオジサンが  俺の事務所を訪ねてきた。  誰から聞いたか知らないが  『困っているなら俺を訪ねろ』  と言われたらしい。  俺は なんのようだと思って  話を聞いて見ると   助けてほしいと言って  今にも泣きそうな感じだった。」 そこで雅人は もう一度 水を飲んだ。 「そのオジサンが言うには  

      • 4.【小説】 偏屈こぼれ話

          ◉ 乗馬 (前回の続き) 何流なのか ぜんぜん聞かなかったし 何流なのか わからないが とにかく 馬に乗っている姿が きれいで 今すぐにでも 馬に乗りたかった。   《ぜひ 馬に乗りたいよ!》 馬に乗るまでは 最善の方法が取れなければ 次善の方法で始めろといって 足の速い馬のほうが 牛よりも乗り物としては 適していると思っていたが 馬がいなければ 見つかるまでは 牛にでも乗った方がよいかも と思っていた。   《でも牛には乗ったことがないよな。》 乗馬は

        • 3.【小説】 偏屈こぼれ話

              ◉ 乗馬 大志の友達の市川仁は 祭りを見ていた。 祭りで やぶさめを やっていたので しばらく見物していたみたいだ。   《仁は馬が好きだったからなぁ。》 「一緒に見ていい?」 大志は仁の承諾を得て 仁が乗ってきた馬を見ていた。 近くで見た馬は 大きくて きれいで 均整がとれて いた。   《圧倒されたよ!》 そう言えば中学生の時に 放課後 仁が馬に乗って やって来た。   《中学校に馬が来たから         ビックリしたよ。》 その時も 馬っ

          12.【小説】 「走れエイト!」

            ◉ 「走れエイト!」12 《さすがに慣れてるな!》 雅人は見ていて 稽古の早さに普通に思っていた。 《それにしても  道場破りの時は凄かった。》 雅人は謝罪に行ったのに すでに 道場破りと思っていたようだった。 《あんなに強かったら  あの事もやってくれるかも知れない。》 雅人は やろうとしてたことを 衛登に相談してみようと考えていた。 1日目の稽古が終わり 直樹もかなり疲れたみたいだった。 「直樹!よく頑張ったなぁ。  次もよろしく頼むよ。」 雅人も

          12.【小説】 「走れエイト!」

          11.【小説】 「走れエイト!」

            ◉ 「走れエイト!」11 空手道場のオープンの日になった。 開会式やオープンセレモニーみたいな ものは無かったが 衛登も直樹も ワクワク ドキドキしていた。 もちろん雅人も オーナーとして来ていた。 衛登や直樹が営業して集めた6人も しっかり整列していた。 衛登が号令をかけて 正座してから やる前に一言 話をした。 「今日から始めますが  よろしくお願いします。  分からないと思いますので  同じようにマネしてやってください。」 衛登の言葉に直樹も正座しなが

          11.【小説】 「走れエイト!」

          2.【小説】 偏屈こぼれ話

              ◉ 喪中 (前回の続き) 「遠く離れた地域の人なので  行く事も出来ず  なぜ死んでしまったのかも  分からず落ち込んだよ。」  《無理してでも行けば良かったのに・・・》 「一生懸命に努力をし続けていたのに  ほんとに残念でしょうがない。  どうして  亡くなってしまったんだよ。  ほんとに悲しいよ。」 《かなり耐えたんだな。》 「それから  しばらくやる気を  なくしたんだけど  でも何週間かして考えなおして  その人の分まで  元気にやる事にした

          2.【小説】 偏屈こぼれ話

          1.【小説】 偏屈こぼれ話

             ◉ 喪中 大志(ふとし)は病院の待合室にいた。 この物語は 話が好きな高橋大志(たかはしふとし)が いろんな所で ただ話を聞いてるだけだったり ツッコミを入れてるだけの物語だ。 病院の待合室には いろいろな人がいる。 診察を待っていた大志は 隣のオジサンに話しかけられた。 「あんたも何処か悪いの?」 「ええ まあ。」   「あのさ~ 俺さ~。」 と切ない話だったのか オジサンは急に話し始めた。 「去年の12月12日に  喪中のハガキが届いたんだよな

          1.【小説】 偏屈こぼれ話

          10.【小説】 「走れエイト!」

            ◉ 「走れエイト!」10 そして岳野原は考えていた。 《師範の俺が出なければ  ダメなんだろうけど  俺はからっきし弱いから  早めに終わりにしよう。》 「今日はこれくらいにしとこう。」 岳野原は目の前で こんな人に空手を稽古してることに かなりビビっていて とっとと奥に引っ込みたかった。 「有難うございました。」 衛登は対戦が終わり礼をして 隅に正座した。 「岳野原さん   稽古 終わったみたいなので  これで失礼します。」 雅人は終わったようなので 帰

          10.【小説】 「走れエイト!」

          9.【小説】 「走れエイト!」

            ◉ 「走れエイト!」9 ビックリしたのは雅人だけではない。 岳野原道場の師範 岳野原海斗もビックリした。 「分かった 分かった  今日の稽古はもういい!」 岳野原はもう終了にしたかったが 衛登はあまり顔には出さないが 気が収まらなかった。 「あの〜 もう一試合いいですか?」 衛登はもう一試合頼んだ。 「師範代に稽古  頼みたいんですけどいいですか?」 衛登は汗をかきたりない感じだった。   「師範代 出てきなさい。」 岳野原は渋々 言った。 「私にまか

          9.【小説】 「走れエイト!」

          8.【小説】 「走れエイト!」

            ◉ 「走れエイト!」8 稽古中だったみたいだが 二人は奥に座っている師範に会った。 「こちらにどうぞ!」 違う男が 今度は丁寧な感じで二人を呼んだ。 師範が口を開いた。 「ただで返したら申し訳ないので  稽古でもするつもりで  対戦してってもらおうか?」 テイのいい嫌がらせだ。 いや虐待だった! 「衛登 稽古をつけてもらえ。」 雅人はこれを待っていた。 《衛登には申し訳ないが  ある程度ケガをすれば  岳野原道場はひどいという話になり  こちらに生徒が

          8.【小説】 「走れエイト!」

          7.【小説】 「走れエイト!」

            ◉ 「走れエイト!」7 《下手に出るのか。  謝ろうという気持ちは分かる。  分かるが先に謝るというのは  どうだろう!》 衛登は疑問に思ったが 雅人に従った。   実は雅人には考えている事があった。 しかし衛登は 雅人が考える人種とは 少しだけ違っていた。 菓子折りを持った衛登が 雅人と一緒に謝りに行った。 岳野原道場はとても立派な作りだった。 「たのもー!」 《いつの時代だよ。》 衛登は無表情にしていたが かなり古い 江戸時代みたいな道場への 挨

          7.【小説】 「走れエイト!」

          6.【小説】 「走れエイト!」

            ◉ 「走れエイト!」6 1ヶ月たって 空手道場の内装も終わり 明日からいよいよ始まるという時に 3人組の男がやって来た。 「師範はいるかぁ。」 といきなり怒鳴って入って来た。 「師範は今 留守ですけど  どちら様ですか?」 と直樹が対応した。 「師範に言っとけ!  空手の道場を開くみたいだけど  他の道場の悪口ばかり  言ってんじゃないってなぁ。」 いきなりやって来た乱暴者に 直樹は唖然として聞いていた。 「師範がいないなら帰るけど  あんまり  勝手な

          6.【小説】 「走れエイト!」

          5.【小説】 「走れエイト!」

            ◉ 「走れエイト!」5 衛登はダメ元で言ってみた。 「俺 出来るなら  空手の道場をやってみたいんだ。」 ダメ元だったが それなりの決意はあった。 何かを売るかと思っていたが 衛登は教える方を選んだ。 ただ直樹は 同級生だったために知っていた。 衛登が小学生の頃から 空手をやっていたことを 違う同級生に聞いていたのだ。 「そう来たか!」 直樹は軽く頷いた。 「俺 小さい頃から  なぜか武道が好きで  空手をずっと やってたんだ。」 さらに衛登が続けた。

          5.【小説】 「走れエイト!」

          4.【小説】 「走れエイト!」

            ◉ 「走れエイト!」4 雅人という人物は 社長なんだろうか? 実際のところ直樹も ただ知り合いなだけで 正直あまり知らなかった。 「あのさ!  話というのは  すぐ先に大型スーパーが  出来たの知ってるかな。」 雅人はスーパーの事を話し始めた。 「で そのスーパーの2階に  店舗を借りたんだけど  協力してもらえないかな?」  雅人の話を聞いていた衛登と直樹は しばらく考えていた。 「もちろん金は俺が出すから  やってくれない?  やってくれると  嬉し

          4.【小説】 「走れエイト!」

          3.【小説】 「走れエイト!」

            ◉ 「走れエイト!」3 衛登は繁華街を歩いていたが 田舎だったので 繁華街と言っても ただの商店街を歩いていた。 「日曜日なのに  けっこう閉まってるなあ。」 衛登は寂しい商店街をディスった。 決してここを否定したり 侮辱したり批判したり けなしたりして ひどく言うつもりは無かったが あまりの寂しさについ言ってしまった。 「なんか   この先にデカイ2階建ての   スーパーができたらしいぜ!  2階は店舗を  貸してるらしいけどな。」 直樹は まるでツウのよ

          3.【小説】 「走れエイト!」