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「この男は馬鹿か」
フレディ・マーキュリーをよく知る人なら見覚えのある見出しのこの言葉、
「この男は馬鹿か」=「Is This Man A Prat?」
は、とあるイギリスの誌面でフレディの写真の見出しになった言葉です。
70年代後半、雑誌のインタビューの依頼を受け、記者を招いて対応したフレディ。丁寧におもてなしをし、インタビューに応じたフレディに対して書かれた言葉がこれです。
この仕打ちにフレディは怒りに燃えたようです。そりゃそうだ。ファンでも腹が立つ。どの時代もマスコミ、メディアの批評家は辛辣なんですね。
インタビューの中で、フレディはバレエの魅力について語っており、当時、ロックシンガーがレオタードを着てバレエを広めようとしていたなど、格好の叩ける記事ネタだったのでしょう。
ただ、何の慰めにもなりませんが、もしもフレディが生きていたら、彼に伝えたいのは、
「この男は、つまらない奴」と書かれるよりも良かったんじゃないの?
と言ってあげたいです。
フレディは退屈だと思われることをことさらに嫌っていたので、「退屈な男」「つまらない男」と書かれるよりは、まだ「この男は馬鹿か」の方がフレディらしいのではないか、と。
退屈な存在ならばこんな風には書かれないでしょう?
そう、フレディは常に心のままに自分自身が楽しむことを優先してきた人なんですよね。自身の嗜好を公私混同し、時にバンドを巻き込んで…。
よって、突っ込みどころが多いフレディは批評家達にあれこれ書かれやすかったのでしょうね。
にしてもこの見出しは失礼極まりないが。
ただ、ファンならばフレディがやりすぎな性格であること。「この男は馬鹿か」は言い過ぎであるものの、フレディの極端な性格が理解されづらかったのかもしれない、と思い当たる節はありますよね。
ここにコメントをくださる、コアなフレディファンの方でも、何度もフレディに「どん引き〜!」というコメントをされています。
まぁ、フレディファンにとって、「どん引き〜!」は、彼の美学を讃える褒め言葉のようなものだけれど。笑
渦中にいるファンですら、「どん引き〜!」させるフレディなのだ。遠巻きに見ている記者が「この男は馬鹿か」と言いたくなるのもわかる気もしてしまう。
そんなフレディが、あわやファンを本気で「どん引き〜!」させてしまいかねなかった、「どん引き未遂事件」があります。
ご存知の通り、セクシャルな部分ではやり過ぎな演出が多いQUEENです。
例えば、アルバム「ジャズ」には全裸の女性達が自転車にまたがっている写真が挟まれています。アルバムを開いて、「げっ!?(どん引き〜)」と思ったファンは多いでしょう。これを思いついたのはフレディだろうと察しがつきます。
また、このアルバムのアメリカツアーでは、トップレスの女性達がやはり自転車にまたがってステージに上がっています。
何も隠さず、バストがポロロ〜ン。ステージでこれはアリなの?ここまでアルバムを忠実に再現しなくても良いのに。さすがに日本ではNGだったであろうが。
とにかくファンを楽しませることを最優先させてきたQUEENのやり過ぎなところ。嫌いじゃありません。
でも、どこまでならOKなの?ファンの反応は?と気になりますよね。
そんなQUEENが、あるコンサートツアーの演出を考えていた時のことです。
QUEENはライブではより大きく、よりダイナミックにみせる方法を常に模索していました。照明も音響も、パフォーマンスもそうです。フレディの登場のシーンについても。
そして、最も重きを置いていたのが、ファンを喜ばせることでした。
そこで、フレディが思いついたとんでもない演出がこちらです。
フレディファンには、こんな破茶滅茶な発想が笑えて仕方がないのですが、「こんな変態エピソードを書くな!」と怒られるかも知れません。
その名も、「◯ィックモービル」
(!!!)
フレディが夢見たボツネタはこちらです。
観客の頭の上に、巨大な男性の"モノ(すみません、下ネタです)"の模型がつるされていて、黒い布で隠されている。開演前に、ファンに気づかれないように、フレディが縄梯子を伝ってこっそり中に乗り込む。形状はロケットである。(失笑)
客席の照明が暗くなると、スポットライトに照らされて輝きを放つフレディを乗せた、「◯ィックモービル」がステージの方へ進んでゆく。
後部からはパワフルな光線が放たれている。ステージ上へ進んだ「◯ィックモービル」は、グラスファイバー製の、「くちびる」の中へ入っていく。←ここがこのスペクタルのミソらしい。
その後フレディが華々しく登場。
という演出。
(//∇//)‼︎
どうですか、この変態じみた発想!
さすがフレディ!
(//∇//)‼︎
ファンは、大喝采か、どん引き〜!か?
(こんな記事を嬉々として書いている私に、どん引きだって話)
残念ながら、フレディのユーモアは実現しませんでした。どん引き未遂事件。
この案が却下された代わりに採用されたのは、フレディがマッチョなスーパーマン扮した男性に肩車されて登場するという演出でした。(随分大人しくなったものだ)
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フレディの考えた演出が実現していたら、「この男は馬鹿か」では済まされなかったでしょうね。
この喜ばしくない言葉に、当時フレディは憤慨したわけですが、フレディ亡き後にファンになった私を、今でも楽しませてくれるフレディという人。
奇想天外なことを思いつく天才!笑
そんなフレディが大好きなのだ。
皆さんへ。
この記事をもって今年の締めくくりとさせていただきます。締まらん記事ですみません。と言いつつ、心のうちを明かすと、こういった内容の記事は単独で公開すると"どん引き"されるに決まっている、という小心の気持ちから今年最後のご挨拶を添えました。
いつもお付き合いいただているみなさん、ありがとうございます。ご縁をいただいた全ての皆さんに感謝しています。
noteは自分の好きなことを書く場。という言葉を信じて、来年も大好きなQUEENやラジオを綴っていけたら、と思っています。
来年もよろしくお願いします。
どうぞ良いお年をお迎えください。