69 見かけや性能が大きく変わったことで、アイボをイヌとしてあつかっている所有者も増えただろう。しかし、決定的に生き物らしくない部分もいくつか残っている。
それは、動く時にカシャカシャと関節の音がすることである。
(中略)
もう一つ改良した方がよさそうなのは体の柔らかさだ。
(中略)
このように柔らかい背骨があることが、哺乳類をはじめとするさまざまな生き物の大き な特徴である。本来動くはずの背骨がまったく動かない場合は不自然に感じられる。
(中略)
カメの飼育者が、カメの見かけや動きをもったカメ型ロボットをペットとして飼うだろうか。おそらく受け入れる人は一部であり、多くの人はカメとの違いを気にすると思う。
その違いの一つは、えさを食べないことである。えさを与えるとよろこぶ、もしくはえさを与えないと死んでしまうという思いからペットにえさをやり、元気に食べる様子を見てぺットへの愛情を感じるものだ。
ゆえに、カメ型ロボットに必要なのは、「人からえさをもらい生き続ける機能」である。