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玄関先の白いワンピースを着た女

こんばんわ。
柴2猫2ときどき幽霊です。
小学生の暑い夏の日のほんの一コマの不思議な実体験をお話しできればいいなと思っています。

小学生の暑い夏の朝。
いつも通り朝早く起き近くの公園にラジオ体操に行きました。その日はとくに暑くまだ早いうちからセミがジーワジーワと元気に鳴き始めていました。じんわりと汗ばみラジオ体操もそこそこに早々に家に帰ります。
家に帰ると一階の部屋、リビング、キッチンはいつもヒンヤリとしておりああ生き返ったとばかりに一階の畳の部屋に倒れ込みました。
暑い日の玄関のドアは開けっ放しです。リビングから廊下に出ればすぐに玄関です。
 「…チリーン…」玄関は開いているのに玄関が開く鈴の音が聞こえました。
2つ上の兄と顔をあわせます。
「はーい」母はその時いなかったので兄が先に動いてくれました。なぜだか兄一人では危ないかもしれないと身体が咄嗟に兄を追いかけていました。案の定兄は玄関先で頭をひねっています。「おかしいなぁ~チリーンってなったのにドアは開いてるやん」兄はしばらく考えた後もしかして誰か2階にいったのかもしれないと階段を駆け上がっていきました。

しばらく経つと兄が2階から降りてきて「誰もおらん」っと玄関ドア前で言った瞬間  に玄関をチラリと見たと思ったら「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ…」兄が今までに聞いた事のない大声で叫び出しました。

ふと玄関の方をみるとさっきまで誰もいなかったはずの玄関先には白いワンピースを着た髪が腰までの黒髪の女の人が立っていました。ずっとそこに立っていたかのような女の人。「…チリ-------ン…」玄関に響く鈴の音が聞こえれば、そこに立っていた女の人は一瞬にして消え、青冷めた兄と二人玄関を見つめたままボーゼンと立っていました。

「なぁ…今…おったでな…女の人…」兄が消え入りそうな声で私に言いました。っでもなぜか、その時「幽霊って玄関から入ってくるんだ…」と子供ながらに思いました。

この出来事がとても大きく幽霊は玄関から入ってくる。これが私の見解です。現に今現在でも玄関に立っている事が多いです。ドアを開ける前に今開けたら入ってくるなと感じる事は沢山あります。多分開けなくとも入ってきますが…私の息子も小さい頃はまれに視えていたらしく、小さい頃リビングに一緒にいた時に「あっ…帰ってきちゃ〜」っと誰も居ない玄関に走って行くことがありました。

あつい夏がくるとあの時の女の人を思いだします。
その女の人はと言うと…そのまま家の中に入ってきていました。家の中で何度か見かけては挨拶をしたものです。思えばはっきりと見えだしたのはあの頃からかもしれません。
あの女の人はまだ実家でウロウロと歩き回っているのでしょうか…

それでは、また次回。


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