会計よりも電卓が効果的
あるところに経費の無駄遣いが激しい会社の社長がいました。その会社は売上が伸び悩み、銀行からの借金も返せない状況となっており、銀行からの依頼でその会社の経営改善計画を立てることとなりました。
経営改善計画とは銀行に対して、今後これだけの利益をつくるのであと何年で借金を返済しますと宣言するものです。私は会計の知識をフル回転して銀行を納得させる計画をつくることができたものの、当事者であるその会社の社長は何をすべきかわかっていないようでした。
そこで、私は社長に1ヶ月間の経費の請求書をすべて電卓で足し算するようにお願いしました。会計の数字でいかに経費の無駄遣いを説明してもピンときていない様子の社長だったのですが、請求書の足し算を通じて「自分が今までいかに無駄遣いをしてきたかわかった」と言うようになりました。
現在でも無駄遣いはなおっていないものの、そのレベルは少しずつ改善されてきているところです。銀行に約束した借金の返済にはまだ間に合わないかもしれませんが、当初のまったく期待がもてない状況からは少しずつ改善してきているところです。
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