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スロバキアからのMiG-29第1陣がウクライナに到着

 2023年3月23日(現地時間)、スロバキア国防省はウクライナに供与する予定のMiG-29のうち、第1陣となる4機がウクライナに引き渡されたと発表した。

 ウクライナはかねてより、F-16の供与をNATO加盟国に要望しているが、F-16は各国でも実戦機であり、余剰分は基本的に存在しない。また、敵味方識別装置(IFF)などがNATO共通のものとなっているため、未加盟のウクライナが運用することについては慎重になっているのが実情だ。

 逆にMiG-29などであれば、ウクライナ人パイロットも機種転換訓練なしに移行が可能であり、導入しているNATO加盟国でも旧式化し余剰分が発生している。このため、ポーランドやスロバキアで供与する動きが表面化した。

 スロバキアでは2022年8月27日をもってMiG-29の運用を終了した。代替となる戦闘機としてF-16の採用が決まっているが、納入は2024年を予定しており、この間の領空防衛に関しては、隣国であるチェコとポーランドの協力を仰いでいる。

スロバキア空軍のMiG-29(画像:スロバキア国防省)

 すでに運用が終了していることもあり、スロバキア政府の動きは早い。2023年3月17日に13機のMiG-29を供与すると発表し、ウクライナのゼレンスキー大統領にもその旨を伝えている。ゼレンスキー大統領は感謝の意をツイートした。

 まずは4機ということになるが、その後の引き渡しについては運用上の理由から具体的なスケジュールは明らかになっていない。

 スロバキアはMiG-29とあわせ、旧ソ連製の対空ミサイルシステムKub(NATOコードネーム:SA-6)もウクライナへ供与する予定となっている。その代わりとして、アメリカからAH-1Z攻撃ヘリを12機、そしてAGM-114ヘルファイアIIミサイルを有償軍事供与(FMS)の形で導入することも2023年3月22日に発表された。

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