園田 憲|TBSグロウディア代表取締役

「8時だョ!全員集合」AD「さんまのSUPERからくりTV」総合演出などバラエティ制作20年。編成、経営企画、取締役を経て2019年グロウディア設立と共に組織開発を本格的に実践。趣味→読書/映画/ラグビー/お酒/馬券少々。お問い合わせはグロウディアHP又は個人FBメッセージまで!

園田 憲|TBSグロウディア代表取締役

「8時だョ!全員集合」AD「さんまのSUPERからくりTV」総合演出などバラエティ制作20年。編成、経営企画、取締役を経て2019年グロウディア設立と共に組織開発を本格的に実践。趣味→読書/映画/ラグビー/お酒/馬券少々。お問い合わせはグロウディアHP又は個人FBメッセージまで!

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#1~#10のメニュー、こぼれ話を添えて。組織開発日記 番外編

合併した会社が、一体化し、共通の目的にむけて自走化するプロセスのリアルをお伝えするコラムです。 どうせ始めるんなら毎週更新しよう、と気合いを入れたのはいいですが、3ヶ月間、土日のどちらかは、ほぼコレにかかりっきりで、このままだとまた帯状疱疹が出そうです・・笑。 皆様のご声援で免疫力を上げたいので、TBSグロウディアともども、今後もよろしくお願いします。 さて今回は#1~#10までの概要を、こぼれ話と共にまとめてみました。 #1 OITアワードちょっとした偶然から始まったグ

    • 社長と呼ばないで・・・「さん付けルール」はアリかナシか~組織開発日記#17

      秋も深まったある日の夕方、そろそろ会社を出ようと残務をしていると、人事のカノウちゃんが「ちょっと雑談いいですか・・」とやってきました。 彼女はこのコラムの2回目でご紹介した「グロウディアずかん」のプロジェクトリーダーです。聞けば外部の人事系フォーラムかなにかで他社の事例を聞いたらしく、ウチの会社に取り入れたらどうかという相談でした。 呼び捨てにドキッとする「社内のみんなを、上下関係なく『さん付け』と呼ぶようにしたらどうでしょうか」というのが、彼女の話でした。いわゆる「さん付

      • 続・フィードバック大賞~組織開発日記#16

        前回は、「あの言葉で頑張れた」「みんなに受け入れられたと感じた」といったような、いわゆる「ポジティブ・フィードバック」をご紹介しました。(どれも僕が言われたいヤツでした) 今回は、とても突っ込んだフィードバック。でも「あのひとことで、成長できた」といったものをご紹介します。 あらためて、なぜフィードバックか?そもそもなぜフィードバックが大切かといえば、それが「人の行動を改善する最良の方法」だからです。 ポジティブなフィードバックは承認の証ですし、信頼感を醸成し、モチベーショ

        • フィードバック大賞~組織開発日記#15

          フィードバック・イズ・ア・ギフト。当社の行動規範=グロウディズムのひとつです。これを浸透させるために始めたのが「フィードバック大賞」。 なんでも大賞にすれば盛り上がるとでも思ってんだろ。(そうですが、何か?) フィードバック大賞とは?2021年、お互いの成長のため360度フィードバックを始め、1on1などあらゆる局面でもフィードバックを奨励しておりましたので、社内にはソコソコ「良いフィードバック」が行き交っているに違いない。 また(僕がそうだったように)、部下からややグサリ

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        #1~#10のメニュー、こぼれ話を添えて。組織開発日記 番外編

          超アナログPがIT社長になってWord講習したら社員の人生を変えた話(後編)~組織開発日記#14

          2004年当時、「おもしろい番組を作るためなら、予算のことは気にしない」というスタイルを貫いてきた「エクセル知らず」の僕に、さすがに会社の風当たりも厳しめになっているのは感じておりました。 そして、ゴールデン進出をひそかに目論んでいた「くりぃむしちゅーコント特番2」の番組収録直前に、ついに「管理会計部門」への異動を命じられます。 ドロボーが警察に当時の自分は「さんまのSUPERからくりTV」のプロデューサー兼総合演出。ドリフからたたき上げて20年、自分で言うのもなんですが、

          超アナログPがIT社長になってWord講習したら社員の人生を変えた話(後編)~組織開発日記#14

          超アナログPがIT社長になってWord講習したら社員の人生を変えた話(前編)~組織開発日記#13

          エクセルってのは、番組スタッフのシフト表を作るためのもんだって思っていたのであります。   それが「計算」できるヤツと知ったのは、今からおよそ20年前の2004年のこと。僕はレギュラー番組の他に、当時売り出し中のくりぃむしちゅーさんの「コント特番パート2」のプロデューサー兼ディレクターをしておりました。 エクセルの衝撃元々「全員集合」や「加トちゃんケンちゃん」という番組で、「おもしろい番組をつくるためには金に糸目はつけない」というマインドが染みついていた僕は、その後の「さん

          超アナログPがIT社長になってWord講習したら社員の人生を変えた話(前編)~組織開発日記#13

          若手のリクエストで開いた勉強会のタイトルがちょっと変~組織開発日記#12

          OKR導入をきっかけとして、社内のあちこちで自主的な勉強会が始まりました。OKRは「とうてい達成できそうにないアンビシャスな目標」が奨励されていますので、スキルやノウハウの共有は必須です。なので、勉強会やワークショップの回数をKR(Key Result=主要な成果)に掲げるチームが広がったのです。 打ち合わせが難しい当社でラジオ番組の制作を行っているチームでは、3つ目のKRに「年に10回勉強会をやる」ことを掲げ、たとえば以下のような勉強会を行いました。   「Adobeと上

          若手のリクエストで開いた勉強会のタイトルがちょっと変~組織開発日記#12

          社内ボッチャ大会に見た、総務ハシモト君のリーダーシップ~組織開発日記#11

          10月1日、朝から社内はザワザワしていました。この日は、イベント盛りだくさん。まず来春入社予定者の内定式、そして、上期おつかれさま懇親会、そしてメインイベントとして、グロウディア社内対抗ボッチャ大会が行われるのです。 青いシャツの男なぜ、ボッチャ大会なのか?は後ほど説明するとして、その日の総務部界隈は、いつものように宅配便の方々、荷物を受け取る総務部員に加え、内定式準備の人事部員などが、わちゃわちゃと行きかっています。 その中に、ひときわ目立つ、スキンヘッドでブルーに白い

          社内ボッチャ大会に見た、総務ハシモト君のリーダーシップ~組織開発日記#11

          OKRの始祖を僕が師匠と呼ぶ理由(後編)~組織開発日記#10

          従来の目標管理制度においてありがちなのは、 「部下のモチベーションをあげるため、丁寧なコミュニケーションを心がけたい」 みたいな目標です。 目標設定あるあるしかし上のような目標が設定された場合、いざ評定の際、実は達成できたのかどうかよくわからない、という状態に陥ってしまいます。 他にも、一見もっともらしいが、実は何もコミットしていない使えるフレーズとして、以下のようなものがあります。 「・・機運を醸成します。」 「・・歩みを止めません。」 「・・不断の努力が肝要だと

          OKRの始祖を僕が師匠と呼ぶ理由(後編)~組織開発日記#10

          OKRの始祖を僕が師匠と呼ぶ理由 (前編)~組織開発日記#9

          「人事評価はもういらない」(松丘啓司著、ファーストプレス)という本を手に取ったのは、2017年だったと思います。 その頃僕はTBSテレビの番組制作部門を担当していたのですが、なぜそんな門外漢が興味をひかれたのかといえば、従来の「目標管理制度」にずっと疑問があったからです。 だって、みんな「そこそこ達成できそうな目標」を掲げがちじゃないですか。そして年に一度の評定面談には上司も部下も相当なエネルギーを費やす。もうちょっとなんとかならんかな、という感じだったのです。 松丘さん

          OKRの始祖を僕が師匠と呼ぶ理由 (前編)~組織開発日記#9

          1on1ヘタクソ社長の反省文・・結局お前がしゃべんのかよ!スペシャル~組織開発日記#8

          のっけから30年前のバラエティ特番のタイトル風ですみません。1周回って今、意外にイケてるんじゃないかって、甘い考えです。 傾聴の天敵突然ですが、元来、僕は人の話を聞くのが苦手です。 小学校の通知表には、毎回「落ち着きがありません」と書かれ、授業中もスキをみては笑いをとりにいったりするので先生から怒られ(ごくたまに先生にもウケたりした)、小学校高学年の授業の3分の1は廊下に出されておりました。 これ、本当の話です。 そんな性分ですから、本当は1on1に向いている訳があり

          1on1ヘタクソ社長の反省文・・結局お前がしゃべんのかよ!スペシャル~組織開発日記#8

          ビジョン浸透のために必要な6つのこと~TBSグロウディア組織開発日記#7 

          「問いのデザイン」という本に出会ったのは、ビジョンの検討がスタートし、約3か月たった2021年の年明けのことでした。 パーパス浸透のワークショップサブタイトルは、「創造的対話のファシリテーション」。2012年くらいからファシリテーションに興味を持ち、実践はしていたものの、やればやるほどその難しさを実感していた自分にとっては、興味関心のど真ん中といってもよい本でした。 豊富な事例をもとに書かれた実践的かつロジカルな内容で、これまで自分の中で行き詰まっていた手法に、いくつもの

          ビジョン浸透のために必要な6つのこと~TBSグロウディア組織開発日記#7 

          監査役アオミさんの指摘~ビジョンを定める④~グロウディア組織開発日記#6

          昨年の7月に着任した当社の監査役、アオミさんは1985年TBS入社組。僕の同期です。彼は音楽番組志望、僕はバラエティ志望で、入社直後のわずか2ヶ月間の研修期間中の付き合いではあるのですが、よく飲んで遊んで語った仲間です。彼の家に集まり「死霊のはらわた」を見ながら皆で焼き肉を食べたのも、いい思い出です。 監査役からの指摘!その後、彼はラジオ、僕はテレビに配属されたため全く別の道を歩んだのですが、入社38年経って、このたび初めて一緒に仕事をすることになったわけです。 そんなアオ

          監査役アオミさんの指摘~ビジョンを定める④~グロウディア組織開発日記#6

          みんなの想いに僕のこだわりを足したらパーパスがしっくりきた話~ビジョンを定める③~組織開発日記#5

          2020年の10月、何もないところから考え始め、半年かけてようやくTBSグロウディアのビジョンがまとまりました。最終的にはわかりやすさを優先し、「ザ・ビジョン」にならって「パーパス」「ビジョン」「バリュー」そして「行動規範~グロウディズム」に落とし込みました。 「届ける」だけではものたりないパーパスは「どんな会社にしたいか?」というディスカッションの中で社員から多く出たワード「楽しさ」「わくわく感」「感動」などを取り入れ、こんな言葉に定めました。 「楽しさや感動、わくわく

          みんなの想いに僕のこだわりを足したらパーパスがしっくりきた話~ビジョンを定める③~組織開発日記#5

          「からくりTV」のこだわり・・ビジョンを定める②~組織開発日記#4

          ビジョンを定めるにあたり、なぜ言葉にこだわったのか。これを説明するひとつの例として、僕が10年間演出をつとめた「からくりTV」の話をさせてください。 からくりTVの「からくり」「さんまのSUPERからくりTV」という番組は、さんまさんの日本一のトークに加え、国内外のビデオクリップや「ビデオレター」「サラリーマン早調べクイズ」などの企画モノのおもしろさで勝負した番組でした。 およそ3分から8分くらいのVTRが途中でフリーズ(静止)し、そこでクイズが出題され解答者が得点を競う

          「からくりTV」のこだわり・・ビジョンを定める②~組織開発日記#4

          ビジョンを定める①~TBSグロウディア組織開発日記#3

          2019年4月にTBSグロウディアが合併設立し、11月にオフィスも統合。そのあたりから私の中のテーマは「融合・一体化」はもちろんですが、いかに「自律性や主体性」をこの会社に根付かせるか?ということでした。 はじめての読書会 ちょうどその頃読んだのが、山口周さんの「世界で最もイノベーティブな組織の作り方」。 これが、まさに目指すべき組織やリーダーシップについてわかりやすく書かれた本だったので、OIT(笑)で、当時のライン部長以上役員まで50人ぐらいを対象に、何回かに分けて「読

          ビジョンを定める①~TBSグロウディア組織開発日記#3