脳腫瘍の愛猫との1年間のお話 9
衰弱するべべを毎日見ることで心身ともに疲弊していた私は思考能力も落ち、次の手をなかなか打てずにいた。今ならさっさと別の動物病院でべべを診てもらいに行けばいいではないかと思うのだが、1人目の獣医師の見立てが「動物病院でのストレスと投薬ストレスでの弱り、および加齢。」だったため動物病院に再度べべを連れて行くことで、より事態が悪化するのではという恐怖を抱いていた。とはいえ、このままだと確実にべべは衰弱死する。
車で行ける距離に猫専門の病院があると聞いたことをふと思い出した。犬の鳴き声、匂いがしないために特に病院嫌いの猫向けにそのような病院が重宝されているらしい。猫専門病院ゆえに症例数も多いだろう。急いで電話を掛けてみた。
「すいません、猫を連れて行かないでセカンドオピニオンの相談は可能でしょうか。。。。」
「ああ、猫なしでいらっしゃる方もおられますよ。」
おお!そうなのか、べべなしでも可能なのか。早速予約を取り、今持っている血液検査などの紙データを持参できるように用意した。
また、この時より少し前からだが後ろ脚だけをバタつかせるという動き(のちに神経症状だとわかるのだが)などいくつか気になる動きを見せ始めていたためそれらとべべが廊下を歩く姿を獣医師用に動画に収めた。