脳腫瘍の愛猫との1年間のお話 8
「老衰ですね。。。」
セカンドオピニオン代わりに電話で相談できる獣医師に相談したらこう返ってきた。老衰。。そうなのか。。大型猫は和猫より寿命は短く、身体が脆弱ということは知っていた。にしても10歳半で老化による弱り。。そうか。そうなのか?良くわからない。でもそれが答えならその答えにすがりつきたい思いもあった。だって原因不明が一番苦しかったのだ。
毎日、なぜなんだ?どうしてなんだ?と悩む私にとって一つの答えとして老衰があるなら受け入れたい気分だった。
膀胱炎の際にかかった最初の獣医師の見立ては
「動物病院に連れていかれたストレスと投薬ストレスによる心理的ストレスからくる弱り。」であった。
ここで誰のことも責めたいのではない。その時のべべの状況を見たらたいていの獣医師はそのような見立てをするだろう。もしくはすべての猫にきちんとした病名がつくわけでは無いとも。死因が不明な場合だってある。
一番つらかったのはそのような限りなくグレーな状況の中にべべと私達が取り残されたことだった。日に日に痩せていくべべを目にしてこれといった対処ができていない。
一年以上前のこととなるが体重が激減したべべを抱きながらマンションの窓から見た夕焼けのことを一生忘れられない。このままべべは死んでしまうのか。軽くなったべべを抱きながら涙が止まらなかった。