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再読する、ということ

一度読んだ本を、
再読する派としない派にわけると
私は圧倒的に『する派』で、
内容を追いたい時と、雰囲気を追いたい時にわかれる。

今日は仕事で精神的に追い詰められ、
リラックスしたかったので
ストーリーが気持ちと天気に合うものを選び、
カメラと本を持って公園へ。

『N•P』よしもとばなな
再読20回目くらい。
近親相姦疑いなど暗い内容も含まれるのに
夏の夜に外で冷たいワインを飲んでいる
気持ちになれる。

木漏れ日が入り、さわやかな風の通る
ベンチで冷たいレモンティーを飲みながら。

このささやかだけど気持ちいい感じを
覚えておいて、辛い時は戻ってこよう。
いつでも。

『あのとき、電話線の向こうとこっち、庄司のいた場所と私のいた場所の距離。天国と地獄より遠く、複雑な。どんなに好きでも決して伝わらなかった。伝えようともせず、伝える術もなく、受信能力もなく、わかりようもなかったもの。』

この空気感、大事なことを
さらっと書く感じ。秀逸。

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