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あなたは同級生や後輩を呼び捨てにしてますか?

年上の人には当然、敬語を使って『さん付け』をしますね。

しかし、次のような場合だとどうでしょうか。

5年以上勤務している会社に2つ以上年上の人が入社してきた場合です。
技術職ならば、新しく入った人が5年勤務している人においつくまでに、かなりの時間がかかるので、会社においては自分の方が能力的に上という意識があるから、呼び捨てにする人もいるでしょう。

しかし、当然、年下から呼び捨てにされることに快く思われない人もいます。そういう人は、上昇思考が強ければ、
『あのクソガキ、今においついて態度を改めさせてやる』という純粋なコンプレックスがわいて、会社的にも経営的に良好な状態になります。

しかし、年下からタメ口や呼び捨てにされても、『それが世間の慣わしだから仕方がない』と何の違和感もなく受け入れている人も多いでしょう。

現代は終身雇用の風潮がなくなりつつあって、転職をする人も増えてきていると思います。

私も旅行の添乗員をしていた頃、3つ年下の先輩にタメ口をきかれながら、呼び捨てをされて、違和感を感じていました。が、業務内容を教えてもらう立場上、下手にでるしか仕方がないと思っていました。

また、会社やサークルなどで初めて会って、今後もつきあいが予想される場合には、相手の呼び方に戸惑うことがありませんか?

年上なら躊躇なく『さんづけ』で呼びますが、同い年や年下の人には、『呼び捨て』には抵抗があるから、とりあえず『さんづけ』でいいかと思ったりします。

問題は、『さんづけ』から『呼び捨て』にするタイミングです。ある程度、気心が知れて、『この人なら呼び捨てにしても不快に感じないだろう』と判断した時に呼び捨てにして、タメ口になります。

タメ口は、フレンドリーになるためには効果を発揮しますが、相手に仲良くする意思がなければ、不愉快にしか感じません。

『急に敬語からタメ口に変わりやがって、俺のことを低く見ているのか』と思う人もいるわけです。

その点、英語には敬語がないから、言葉遣いに日本人ほど神経をとがらせる必要がないでしょうね。

しかし、会社というのは厄介な場所です。上司には当然、敬語を使うのが通例ですが、大して仕事はしない、誰からも慕われていない上司にも形式上、敬語を使わないと、周りの社員の自分を見る目を懸念するから、敬語を使います。

要するに、敬語を使う判断は、自分にとって不利益が懸念される相手を中心に使っていると思います。

逆に、自分にとって利益をもたらせてくれそうな人にも、敬語を使いますし、『さん付け』をします。

何故なら、下手に出ないと良い情報を教えてもらえないし、親近感をもってもらえないと考えるからです。

しかし、このように敬語や『さんづけ』に取るに足らないことだけれども、意外と反応してしまう根底には、『平等意識』があるからです。

敬語を使うことで、双方の立場が明確になります。使う側が、下。使われる側が上という構図が自然に出来上がります。

でも、最近は面倒くさいから、立場や年齢の差など関係なく、敬語を使っている人も度々見かけます。

家の近所に住んでいる人などは、年上、年下と関係なく、当たりさわりない敬語を使って、相手の気分を害さないことを心掛けているのではないでしょうか。

テレビの情報番組などでよく、ご近所トラブルの報道をよく聞きますね。相手にいい感情を持たれていないと、不利益なことが起こることを想定するから、あいさつぐらいはきちんとしておこうと思いますね。

ところが、70を超えた人たち同士が、話し合っている場合などは、敬語を使わない会話を見かけたりします。

私の家の近所はほとんどが高齢者です。地域のクリーンデイで草取り作業などを一緒にすることがありますが、高齢者の方たちは『さん付け』はしてますが、敬語は使っていません。

世代格差の問題もあるかもしれませんが、やはり、そこには組織的な縛りがないから、平等の意識が芽生えていると思います。

しかし、言葉の使い方が一定の秩序を生み出していることは否めません。

目上の人や自分より能力の高い人に、敬語を使わなければ、損をすることがあっても得をすることはありません。

『生意気な奴だ』と思われるとその後の関係を改善するのに時間がかかります。

アメリカ初代大統領のワシントンはこう言ってます。

『友情は成長の遅い植物である』

人間関係は、なかなか思い通りにはなりません。何故なら、主観と客観の乖離があるからです。

友人をつくることにおいても、主観と客観の差があまりなく、価値観が似ている人に限定されていると思います。自ら自分の意見に批判的な人と仲良くしようと考える人はいませんね。

その友人をつくることにおいての、第一印象として、相手の呼び方や敬語の使い方は、その後の関係を築く上で、大切なことだと思います。

ただ1つ、言えることは、素直で誠実であれば、対人関係において、自然とその場に適切な言葉が出てくると思います。

相手に何かを期待したり、邪念をもって接していると、相手に誤解をされる言葉遣いになってしまうと思います。

言葉は心の鏡のようなものです。











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