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大谷翔平は優勝請け負い人⚾

昨年からの大谷選手の活躍はめざましかったですね。WBCの優勝とWシリーズの優勝。

個人成績でも前人未到の50/50、ホームラン王、打点王の2冠、トリプル3とキャリアハイでした。

左肩の亜脱臼で出場が危ぶまれましたが、ロバーツ監督は満身創痍な体の大谷選手をそのまま出場させました。

監督の真意を察してみると、頷ける点がいくつかあります。

1つはWBCでの大谷選手の大活躍です。実力もさることながら、切り込み隊長としてヒットを放ち、チームを『俺に続け!』と両手を大きく上げて鼓舞する力が、みんなの闘争心に火をつけるのです。

ロバーツ監督が、怪我をしている大谷選手に期待したのはまさしくそれだと思います。

怪我をしてから以降の大谷選手は、ヒット1本打てた程度です。ファーボールの出塁はありましたが、普段の活躍ではありませんでした。

本来なら、体調のいい選手が出るべきでしょう。

しかし、ドジャースのチームメイトも、『あいつがいたおかげで、レギュラーシーズンを勝ち抜くことができた。あいつは、ここで打って欲しい時には必ずホームランを打ってくれる。ランナーでいる時は、俺たちに打点を稼がせてくれる』

このようにチームメイトが言っているような気がします。

大谷選手がいることで、チーム全員の利益にもつながっているし、憧れの存在としてファンにもなっていると思います。

また、ベッツ選手とフリーマン選手と大谷選手のMVPトリオの切磋琢磨にも、優勝の要因があったと思います。

通常なら嫉妬的な感情がわきそうですが、彼らは互いにリスペクトしているように見えます。

一流を極めた人間同士だと嫉妬的な感情がわくよりも、相手のいいところを学ぶ姿勢に変わるような気がします。

嫉妬的でない感情を端的に言えば、無邪気な心ですね。

大谷選手やドジャースのメンバーを見ていると、少年野球で活躍している小学生のような無邪気な笑顔です。

決勝で戦ったヤンキースのアーロン.ジャッジ選手もしかりです。大谷選手をライバルと意識しながらも、彼の野球選手としてのカリスマ性にリスペクトしています。

『事実は小説よりも奇なり』と言いますが、大谷選手の活躍の事実は漫画や小説で描くよりも、想像ができないような活躍を期待させてくれる成果を積み上げてきました。

ドジャースに移籍して喜んでいるのは、本人とチームメイト全員でしょうね。

エンゼルス時代に、どれだけ投打で活躍しても地区優勝すらほど遠い結果にしかなりませんでした。

野球もチームスポーツですから、いくら1人が凄くても勝つことはできません。

今年のドジャースの強さは、1番から9番まで、どこからでもホームランが打てる選手がいたからではないでしょうか。

どんなに負けていても、誰かがホームランを打って逆転していました。

それを可能にしたのが、ホームラン王となった大谷選手の力だと思います。彼の芸術的かつ爆発的なホームランを目の前にしていると、アメリカ人でも武者震いがするのではないでしょうか。

1人の侍が、侍魂を感染させているように、Wシリーズを見ていて思いました。

大谷選手が宮本武蔵なら、ジャッジ選手は佐々木小次郎というところでしょうか。

チームメイトどころか、メジャーリーグ全体にいい影響を与えているように見えます。

あえて漫画で例えるなら、『キャプテン翼』のストーリー構成に似ているような気もします。

どのポジションもこなせて、日本を世界一に導いて、リーダーシップを発揮する翼くんと、大谷選手が重なって見えました。

リーダーシップというのは、当人が能力が高くなければ、周囲の人間に説得力のある発言はできません。

能力の高い人の言葉だからこそ、説得力が生まれて、聞く側も聞くスタンスが整います。

会社でも、大して仕事をしない上司が、ワーワー言って指示をしても、誰も聞きはしません。

一生懸命働いている上司が、部下に指示しようとする場合には、指示がなくても、その上司の役に立ちたいという部下が現れて、手をかそうとさえします。

野球チームにしろ、会社にしろ、社会の集合体という点において同じです。

同じ目標を持つ者同士で、たった1人のカリスマが現れるだけで、みんなの潜在能力を一気に引き上げるのだと思います。

今年の大谷選手の活躍を振り返って、改めて彼の凄さに感心しているところです。




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