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パワハラについての個人的意見

昨今、パワハラというワードが急上昇していますね。パワハラが原因で、心の病気になる人が急増しているからでしょうか。

実際、どこの職場でもパワハラは日常的にあるのは事実だと思います。

現在、会社、組織の長になっている人は昭和生まれの方がまだ多いと思います。

私も昭和生まれですが、昔は当然パワハラという言葉そのものもないし、上の人からは暴言や肉体的な暴力も受けました。

特に学校生活での先生の暴言、暴力はひどいものでした。

高校が特にひどくて、男子校だったせいか、先生たちも女子に遠慮をすることがないから殴る、蹴るの暴力を何度も受けました。

怒られる方に、原因があるのは間違いないのですが、授業中にあくびをしただけで、『おまえ、なめてんのか!』といって、髪が抜けるほどひっぱられた上でグーパンチです。

授業中に寝ていたら、さらに恐ろしい暴力なのはご想像通りです。グーパンチが数発入った上での足蹴りまで追加です。

だから、私は高校時代の先生たちへの恩義はほぼ感じていません。それほど、当時は憎しみさえ感じていました。

その先生たちも、当時はパワハラをしている意識や罪悪感など全く感じていなかったと思います。単なる『愛のムチ』であって、先生にゆるされた特権だと思っていたはずです。

私が現在50歳です。おそらく私と同世代の人たちは、今、会社や組織の管理職になっている方が多いでしょう。

その方たちも、私と同様に学校や会社で当然のようにパワハラを受けてきたと思います。

通常、人間の正しい倫理観としては、
『自分がされた他者からの嫌なことは、他者にはしない』というのが常識だと思います。

ところが、私が様々な会社を転職して見た上司の姿は、それとはかけはなれたものでした。

おそらく彼らの心中は、

『自分たちも、そのような厳しい上司から暴言をはかれたり、八つ当たりされながら、上司の顔色を見て育ったのだ。自分の後輩たちも私たちが受けた苦しみを味わうのは当然だ。いくら、世間が時代が変わってパワハラはNGと言おうとも、我々は伝統を引き継ぐ。
私たちがパワハラを受けて育ったのに、後輩たちが、時代に擁護されるのは不平等だ』

という意識を持っているような気がしてなりません。

私が今勤めている運送会社では、車両事故、荷物事故を起こすと、2ヶ月から3ヶ月の下車勤務の上で配置転換です。

故意に事故を起こしたわけでもなく、わずかな不注意で、罰せられます。

運送業に限らず製造業、小売業でも職務上での罰則は厳しくなっているのではないでしょうか。

どの企業も経営が厳しく、社長、重役がまず、管理職を猛烈に叱責する実態があると思います。

怒られた管理職は、『怒られた原因を作っているのは、部下のふがいなさが原因で、俺じゃない。こいつらが能無しだから、俺が怒られるんだ』と思う方も多数おられるのではないでしょうか。

現代の社長、重役の方は昭和初期の軍隊教育のなごりを受け継ぐ方もいるはずです。

管理職に対してだけは、烈火の如く叱責している企業もまだまだ多いでしょう。

自分ばっかり怒られているという管理職が、部下を怒りたくなる気持ちも多少は理解できます。

しかし、時代は変わっているのです。

平成生まれやZ世代の方たちは、昭和生まれの方々のように、学生時代から怒られることに、免疫が出来ていないから、パワハラに対する心の負担が大きいように思います。

別にそうした方々のメンタルが弱いと言ってるのではありません。

国の教育方針や、労働法の改正にともなう労働時間の短縮などで、労働が社会人の当たり前の姿という価値観がくずれました。また、多様性の生活様式が生まれてきたということで、会社側と労働者の温度差が生まれているという実態があります。

だから、私としては、会社側の立場の人間が、末端の労働者に対する過剰な労働要求には断固反対します。

それぞれの会社の最低限必要な業務をその人なりの労働意識ですればいいと思います。また、会社の立場や権限を利用してのパワハラにも、受けている人にとっては、相当な精神的負担になっています。

管理職が重役から怒られた腹いせを部下になすりつけるのは、最低です。

会社側も、労働者側が働きやすいように、管理職への配慮をすれば、パワハラも少しは減るのではと思った次第です。




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