TGV INOUIのG30遅延補償をWiseで受け取ってみた
G30 : La Garantie 30 minとは
https://www.sncf-connect.com/train/garantie-30min
https://www.sncf-voyageurs.com/en/contact-us/in-case-of-delay/tgv-inoui-intercites/
SNCFのTGV INOUIとINTERCITÉSには理由に関係なく目的地の到着が30分以上遅延した際に運賃の一部が補償として返金されるG30という制度があります。
今回は乗車したTGV INOUIが110分遅延したため、G30の申請を行いました。
なおG30の申請は乗車日から90日以内にする必要があります。
返金額は遅延した時間によって変動しますが、チケット価格の25%以上は返金されるようです。
30 分から 2 時間の遅延: チケット価格の25%
2時間から3時間の遅延:チケット価格の50%
3時間以上の遅延:チケット価格の75%
申請方法
申請方法はオンライン申請と郵送での申請があります。
日程が限られている旅行中にプリントアウトをして手紙を出すのは面倒ですし、帰国してから国際郵便で送るのも費用的にももったいないので、オンライン申請が現実的かと思います。
返金方法
返金方法はバウチャーか銀行振込(60分以上の遅延のみ)が選べますが、バウチャーの有効期限は1年間のようで旅行者には不向きです。
銀行振込はBIC/SWIFT、IBANが必須のため日本の口座は対応いないためオンラインでの申請すらできません。
そこでWiseのマルチカレンシー口座を利用してBIC/SWIFT、IBANがあるユーロ口座を開設し、オンラインでG30を申請します。
G30をオンラインで申請
Wiseのマルチカレンシー口座を開設する
Wiseは安い手数料で海外送金や決済ができるサービスです。
Wiseはマルチカレンシー口座に対応しているため、ユーロの口座を開設します。
マルチカレンシー口座の開設方法は下記をご覧ください。
ユーロ口座の開設が完了すると口座情報が見れるようになります。
G30の申請にはユーロ口座の国内(ユーロ圏内の銀行からの受け取り)の口座情報(BIC、IBAN)を使います。
後述しますがSEPAゾーン外に居住している場合は口座振込での返金はできないため、申請後に返金先のカード番号を申請します。
G30を申請する
TGV INOUIが遅延して目的地に到着するとSNCF Connectアプリに遅延時間と申請するためのリンクが表示されます。
ここに表示されている遅延時間が30分以上であればG30の対象になります。
スマートフォンで申請する場合はアプリのリンクを開きます。
パソコンの場合は下記からG30の申請フォームを開きます。
最初にMySNCFアカウントでのログインを求められます。
チケットを購入した際にMySNCFアカウントを作成していれば、そのアカウントでログインできます。
次に予約番号と苗字を入力します。
予約番号はeチケットの控えに記載があります。
入力すると予約番号に紐づく経路が出るので、遅延が発生した経路を選択します。
Did you have any expenses related to your trip (accommodation and/or transportation)?と聞かれますが、これは鉄道が遅延したことによって追加費用がかかったかを聞かれています。
今回はRENNES駅からMont Saint-Michelまでバスを予約していましたがTGV INOUI遅延により乗れず、チケットを取り直したためYesを選択しました。
次に返金方法を選択します。
今回はBank transfer(銀行振込)を選択します。
銀行振込での返金は60分以上が対象です。60分未満の場合はバウチャーでの返金になります。
フォームには自分の名前とWiseで開設したユーロ口座のBIC、IBANを入力します。
添付ファイルには追加費用が発生したことがわかるものを添付します。
最後に内容の確認です。
問題なければ同意にチェックを入れて申請します。
申請が完了すると下記の画面が表示されます。
申請完了と同時にメールも届いていると思います。
返信を待つ
2週間くらい待つと2通メールの返信が来ました。
メールには€9.8の返金がされること(バスの運賃は対象外)、SEPAゾーン外に住んでいるので銀行振込はできないこと、銀行カードに直接返金するのでカード番号を申請することの3点が記載されていました。
カード番号を申請
メールに記載されているリンクのフォームからカード番号を申請します。
名前とRから始まる受付番号、カード番号を入力します。
カード番号は日本のクレジットカードやデビットカードでも大丈夫なようです。またチケットを購入したカードと別のカードでも問題ありません。
国際ブランドはVisa、Mastercard、American Expressが対応しています。
今回はWiseのMastercardデビットカード番号で申請しました。
入金されるのを待つ
カード番号を申請して3日ほど待つとWiseのユーロ口座に€9.80が入金されていました。
Wiseではこのままユーロでカード決済したり、日本円に両替して国内のATMから現金で引き出すことも可能です。
入金されて数日後にメールでも入金しましたのようなメールが届きました。
おそらくこれで完了です。
日本の口座がBIC/SWIFT、IBANに対応しておらず、申請を諦めていた方の参考になれば幸いです。