新宿へ(世界堂)
久しぶりに新宿へ出た。新宿に行くとしたら人と待ち合わせがほとんどで、ひとりでブラブラというのはあまりない。慣れない場所で迷うし人が多くて、目的地に到着するまでに疲れてしまうからだ。なにせスゴイ方向音痴なので、何度も行った場所であろうがちょっと違う道に出ただけで必ず迷う。スマホの地図に大いに依存しているのだ。
仕事で使用しているペンが壊れてしまったので、買いに行くついでに折角だからいろいろな文房具を眺めたいと思い、世界堂新宿本店へ行ってみた。世界堂は文具や画材、額縁、デザイン用品を扱う専門店。以前に待ち合わせの時間調整でチラッと立ち寄った際に、文房具の種類の多さに圧倒され、こんど時間のあるときに是非ゆっくり見に来ようと思っていたのだった。
文房具好きの人には、アドレナリンの分泌が高まってしまう、それはもう危険な場所。鉛筆だけでもこんなに種類があるなんて!!とか、色鉛筆の色の種類!!と絵を描いたこともないというのに何故か心が躍り興奮する。色の名前を読んでいるだけで、楽しめちゃう。紙の種類も多種多様で、興味津々。あっちへウロウロ、こっちへウロウロしているとあっという間に時間が経ってしまう。
ようやく購入する物を選んでレジへと向かうと、長い長い列。一瞬げんなりしかけたけれど、並んで待っている間も文房具類を眺めていられるのだから、むしろラッキーなんじゃ??と思い直した。
仕事用のペンの他に鉛筆数本とシャープナーも購入した。いつもはステッドラーの鉛筆ルモグラフを愛用しているが、今回は同じステッドラーのトラディションとカランダッシュの鉛筆を選んでみた。ときたまではあるが、図面を扱うことがあり鉛筆は必需品で、書き味が滑らかだと仕事が少し楽しくなる。小さなシャープナーを使って手元で鉛筆を削るのが、なぜか好きなのだ。削り角度を選べるクツワのトガールというシャープナーが気に入っている。
電車の中で読むための本として、今日は「寺田寅彦随筆集」をバッグに入れた。古本市で手に入れたものだが、字が小さくて老眼には少々キツイ。でも内容は面白い。「花物語」にでてくる常山木の花、楝の花とはどんなだったかとスマホで画像を検索したりしながら読み進めている。そんなことをしていると、乗り過ごしたりするから注意が必要だ。
随筆集の中に「丸善と三越」というのがあり、丸善についてこんなふうに書かれている。