【火山噴火に備える】火山ガス
火山ガスとは、火山噴火により地表に噴出する気体のことです。
火山ガスによる死亡事故も発生しています。
火山ガスの成分は?
水・二酸化硫黄・硫化水素・二酸化炭素などが主成分です。
火山により、成分の割合や濃度が変わってきます。
二酸化硫黄⇨無色で刺激臭のある有毒気体。低濃度であっても呼吸器を刺激し、咳・気管支喘息・気管支炎などを引き起こす。
硫化水素⇨無色で腐卵臭のある有毒気体。高濃度で呼吸麻痺などを引き起こす。
二酸化炭素⇨無色無臭。上記の気体に比べると毒性は弱い。
日本における火山ガスによる事故
二酸化硫黄・硫化水素・二酸化炭素は、空気に比べて重いために、低い場所にたまりやすい性質があります。そのため、火山ガス事故は、火山ガスが噴出している周辺の窪地や谷地形で発生し、また曇天、無風のときに発生しています。
・窪地や谷地形
・曇天、無風で火山ガスが拡散しにくい
この二つの条件が重なった時、火山ガスによる事故の発生確率が高くなるので注意が必要です。
また火山地帯を行動する場合は、火山や火山ガスの危険性を認識し、
・危険区域に立ち入らない
・決められたルートかはずれない
など、身を守る努力が必要です。
いざという時、ガスの匂いを感じたら、水で濡らしたタオルやハンカチで口を覆うなどの対処も有効です。
火山ガスによる死亡事故は、火砕流や泥流にくらべると少ないですが、海外では多くの人が被害にあわれた事故もあります。
火山ガスの特性を知り、いざという時の危険性を減らしていきましょう。
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火山活動に備えて、大難を小難に、小難を無難に変えていきましょう。