舞・飛天遊
"ダンサーがピアニストになる日"と銘打たれた公演。
どういうことかと言うと、ダンサーの身体にセンサーを取り付けて動きの信号をAIに送信。そのデータを瞬時に音楽データに変換してピアノへ反映し演奏が行われるものです。ヤマハが東京藝大に技術協力をし、ダンサーの森山開次さんを招いて行われた、実験的なものですね。
実際に現場では鑑賞しておらず動画だけの感想ですが、ダンサーがピアニストになれているか、と聞かれれば首を縦には振りがたいです。確かに動きに連動してピアノはなっていますが、その旋律は子どもが鍵盤をとりあえず叩いているかのような、演奏と言えるのか?といった感じです。そもそもダンスには緩急がありますし、同じような動きを延々と繰り返すことはほぼありません。同じことを表現したくても同じような概念で動いていないので、そういった点でダンスを演奏に変換することは無理があるとも言えます。途中からの演奏家を入れたパートはもはやピアノの音は聞こえていない感じが…
ただ、この感想はあくまで映像を見た上のもので、ダンスも生で見るのが一番なので実際に鑑賞された方の感想は異なると思います。このビジョンもやりようはあると思いますし、とても面白い試みだなとも思いました。