統合失調症と診断された母:①小2の時に気付いた「うちのお母さん、おかしい」
小2の秋のある夜。1階の廊下で見かけた母に声をかけずにいられなかった。
「お母さん、大丈夫…?」
廊下の天井のオレンジ色の灯りが私達を照らしているけど、お母さんの後ろには電気が消えて真っ暗な玄関がある。まるで出口が閉ざされたような暗さだった。
あの光景が忘れられない。
「うーん…」と苦しそうにうなだれた母は、背後の玄関の暗闇に飲み込まれるようだった。いや、あの漆黒の暗闇と母は一体のようにすら見えた。
私は明るく照らされた階段を登って2階に行こうとしていたところだった。
お