今朝、ふと父のことを思った
父が亡くなった時、信じられないと同時に
いつか、父の声を思い出せない日が来るかもしれないと思い
心から怖いと思った
私の名前を呼ぶ優しい声
この声を失いたくないと思った
あれから10年以上の時間が過ぎたけれど
ふとした時に
あの優しい声音を想う
何かをしても、失敗しても
いつも私を大切に思っていてくれていた
私がボロボロになっていた時も
何も言わずに受け入れてくれた
失敗して戻った私のことを
母は泣いて責めたけれど
父は何も言わなかった
父も悔しかっただろう
悲しかったに違いないけれど
何も言わずにいてくれた
最期が間近に迫った時
呼吸器につながれた父に言った
父さん、私、仕事してきたよ
あなたの娘は、あんなに沢山の人の前で話す仕事をしているよと
あんな時でも
あなたに誉めてもらおうとしていた
会いたいな
声が聴きたいな
どんな時でも私を愛してくれた人
お父さん
ありがとう