帰ってきた楽しみ
ずっと忘れていた感覚
子どもの頃
親に叱られるまで読み続けていた本
隙間を見つけては本を読んでいたあの頃
あの感覚が ようやく帰ってきた
よくもまあ こんなに長い間
長年の習性を忘れていられたものだこと
何もいらなかったし
ただ本と暮らしたかった
お腹が空いても
着る服なんて気にしないで
ずっと本を読んでいたかった
子どもを育てるために働いて
お金を手に入れるために働いて
そして忘れていた
大切な喜び
人は好き
誰かと何かをするのも好き
でも本を読むことは
それとは違う私の喜び
やっと自分に戻れた感覚
おかえり 自分
ただいま わたし