見出し画像

話にならん奴



久しぶりに早く帰宅できた

普段は仕事で遅い夫が、休みで夕食を準備してくれていた

買ってきた物であるが
やはり、うれしい

食事には手抜きをしないと決めて、手作りを毎食作っていた
それも、子育ての卒業を機に、やめた

そのかわり、二人の好きな物を買ってきて、
居酒屋にいるみたいにゆっくり飲んで、食べる

週末くらいしか一緒にいないので、いろいろ話すのが楽しい


日常の出来事や最近頑張っていること、上司への不満
そんな中で、言われた言葉

「自分の仕事を人に押し付けるような奴は、話にならん」


どきっ

うーん、刺さった


人よりは仕事をしている自負がある
でも、自分でするより、頼んだ方が効率的だと考えて
ついさっき、仕事を頼んできたのである

だから、半休扱いにして珍しく夕方に戻ってきているのである

夫が腹立たしく思っている上司と
同じことをしてきた女房が
目の前にいる

この不条理は、どう整理したら良いのだろう



自分でした方がよい仕事だと思って
資料を提出してもらった

休みの日も残った仕事を片付けたり出勤したり
それでも処理しきれず積み上がっていく仕事

公休処理のための半休も帰れず
分析しやすく資料を作り変えることを、事務方に依頼した

これも自分の仕事を押し付けたことになるのだろうか



言い訳を並べても
自分の仕事を人に頼んだのには違いない

直属の部下たちは、
「やれることあったら、言ってください」と気遣ってくれるが
みんな忙しいことは誰よりも承知している

唯一、手伝ってもらえる余力のありそうな事務の人に
期限を切らずに依頼した

これもやはり、「話にならん」かなあ


仕上がり具合を見て
相手を評価したいと思ったのも事実

期限を切らない仕事をいつまでに仕上げてくるかも
評価基準の一つだった

でも、間違いなく人に頼み
押し付けたのかもしれない

分業か、押し付けか

悩ましいところである


機嫌良く呑んでいる夫には
真実は告げないでおこう

君の女房は

嫌な上司かもしれない








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?