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知らなかった‥




朝早くから恒例の餅つき行事があった


餅つきは良いとしても、餅を食べるのは

やめようよ〜と毎回思ってしまう


毎回、最悪の事態を想定して臨戦態勢になるのはかなり緊張するし

スタッフ確保、吸引機と掃除機専用チューブを各フロアに設置して

一人一人の表情を確認しつつ介助側と警戒側に分かれるので

行事が終わると、全員がぐったり疲れ果てる



それでも、年末恒例のこの行事は

お年寄りみんなの楽しみなので、中止にできないのである


早朝から火起こしを行う男性スタッフに混じって

毎回火の番をする90代の男性


部屋から出るといつもは真っ直ぐデイルームへ行く人たちが

みんな火元へ向かうので、引き戻す


気付くと割烹着に着替えて餅の世話に入る数人のおばあちゃん


車椅子や歩行器の利用者さんも、餅つきが始まると

一斉にそちらに向かって張り付いている


椅子から背伸びしてみんなで同じ方向を向いて

まるでミーアキャットみたいだと思ってしまう



こうなったら、とにかく事故を起こさない為

いつも以上の警戒と準備で乗り切るしかないので

食前のパタカラ体操は3バージョンで強化して実施した



おろし餅とあんころ餅、豚汁も添えて

なんとか無事に、安全に美味しくいただいた


杵付き餅は、

普段食べる餅に比べて、食感ものび方も全然違い

また食べたい〜と思える味


延々と続く恒例行事の深みを知った


餅つきは

行事の王道です









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