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オニグルミの植物観察@裏磐梯⑤
たった今、目を閉じてオニグルミの木を思い浮かべてみる。
この間、オニグルミを観てきた時間をふりかえってみる。
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木の肌の硬い感触。
つるつるの細い幹と、割れ目の入った太い幹と。
Vの字の形のように二つに別れながら、上に上に広がっていく枝たち。
先端についていた葉っぱたちとその形。
さわさわと風にそよぐ様子。
まだ小さくて、出始めのまあるい葉っぱの形。
濡れて光っていた葉の光。
葉を拡げた中心から芽を出し、らせん状に展開していく姿。
果実の形となかなか割れなかった殻の硬さ。
割って出てきた白い仁の甘さとこってりした風味。
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数年前、フラワーエッセンスを作るために訪れた里山で、オニグルミの花を観たことを思い出した。
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ハッと目を引く赤さが力強かったが、花は花でも、モフモフした生き物みたいで花弁がない。
この花が、あのクルミの果実へと変容していくプロセスを思った時、オニグルミは花になりたいわけではないのかも、と感じた。
そしてこのV字の形が、枝先の形とも似ていることにも気づいた。
両手を広げて開いている姿。オープンに、宇宙からの光を受け取っているのだろうか。
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ここまできて、オニグルミの観察してきたいろいろな場面を思い出しながら、オニグルミの精霊に問いかけてみた。
「なぜ、そんなに硬いのですか?」
すると
「絶対に守りたいものがあるから」
と応えてくれた。
(私はそう受け取った)
オニグルミが守りたいものは、当然、果実である「仁」の部分で、それはオニグルミの意志であり、情熱であり、魂そのもの。
火と土のエレメントの強いはたらきにより、夏の間、降り注いでいた「熱」によって、時間をかけて創られた新しいいのちの現れがそれだ。
オニグルミはその「意志」を絶対的に守りたいのだ、と私は受け取った。
ゲーテ・シュタイナー的観察の「体・魂・霊」でいうと、これは魂的な観察にあたる。
最終的に、オニグルミを霊的な視点で観てみると、いくつかの言葉がすぐに浮かんできた。
開く
受け取る
変容
変わることをいとわない
守護
加護
光を受け取ることと、変わることに対して全面的にオープンでいること。
変わることをいとわずにいるのは、大切なものを護り抜くため。
今の時点での、私の中でのオニグルミの本質を言葉にすると
「開きながら護る」
となった。
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数日間ではあったが、自然溢れる裏磐梯で、秋の「衰微」の季節の光と風を感じながら、オニグルミと向き合うことのできた豊かな観察の時間だった。
栗やクルミなどの果実と同じように、私たちも内なる熱を守り育て、春を迎える準備をする季節。
さぁ、この冬をどんなふうに過ごそうか。
東京へ向かう新幹線に乗る前、吸い寄せられるように入った会津蕎麦のお店で「くるみ蕎麦」をいただいた!
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クルミの力強さと豊かさを、味覚とともに全身で味わった。
秋の実りの植物王国に感謝!
*オンライン読書会のおさそい*
秋という季節のせいか
人生という季節にすると、いま自分はどの季節のどのあたりかなぁと思ったりする。
秋は内なる世界との繋がりが深まる季節。
内なる熱を守り育て、春を迎える準備をする季節。
母が生死をさまよったこの夏
老いといのちに寄り添いながら、救われた本。
日の短くなる秋から冬、春が来るまでのあいだ
読み進めて行きたい。よかったらご一緒に♡