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UK盤との出会い

私の人生設計を狂わせたレコード…というのが、いくつかあります(笑)
今回はその一番最初のきっかけとなったレコードをご紹介。


ビートルズを好きになったきっかけは、

86年発売なモノラル君

この「ビートルズがやってくる ヤアヤアヤア」の赤盤だけれど、それは狂わされたのとは違うので、これではありません。

平穏な日々に突如現れ、働く意義まで根底から覆してしまったレコード、
それはまさしくUK盤であり、3年前、

この「Help!」が、まるでお試し価格な格安でレコード屋さんに置いてあったからに他なりません。

それまで、ビートルズのレコードの中でもUK盤が桁違いなお値段なのは知ってはいたので、そう簡単には買えなかったし、
もし一枚買ってしまったらアルバムコンプリートしたくなるのは目に見えてるので、手が出せなかったんです。が、裏を返せば気にはなっていた訳で。


この盤と出会ったのは2020年。
その年は4月から1年間、毎週日曜日の夜にNHK-FMで「ディスカバー・ビートルズ」という番組が放送され、毎週楽しみに聴いていました。
メインのパーソナリティは杉真理さんなんですが、第4週だけロックバンド「TRICERATOPS」の和田唱さん。

で、その第4週なんですが、番組内でかかるビートルズの曲、全て和田唱さんが毎週自分んちから持参してきたレコードだったんです。しかも全てUK盤1st.プレス。
和田さんはモノラルに拘ってUKなアルバムとシングルを集めてらして、
トークのここかしこからレコード愛溢れてるのがガンガン伝わってくるだけではなく、
「リボルバー、うちの子ちょっとノイズが入っちゃってるんだよね〜。買い直したいんだけど、このアルバム高くて😅」
等、屈託の無いトークも楽しくて。
でもそれ以上に楽しみだったのは、毎月聴けるそのUK盤の音。こんなラジオ越しでも伝わるくらい魅力的で✨

で、たまたまその週はアルバム「Help!」がメインでかかり、そういえばウチにはこのレコードはステレオしかないし、モノラルなHelp! UK盤で聴いてみたいなぁ…でも高いよなぁ…
と思いながら、ふらり寄ったレコード屋さんにあったのが、
件の「5,980円」なHelp!。


何という、何というお試し価格!

【Matrix】XEX 549-2 / XEX 550-2
【Mother&Stamper】 6/GAD,2/GOD

盤のあちこちに傷があり、当時はモノラルカートリッジを持っていなかったので、ステレオ針で聴くこの盤は結構ノイズも乗ってしまったんですが、そんな事吹っ飛んでしまうくらい、音が衝撃的!!

表現が正確かどうかは別として、とにかく音が濃い!
この感じ、まさに昔友達ん家で飲んだカルピスで、お家で飲むそれと、明らかに違う濃度。

「カルピスって、こんなに美味しかったのかーーー!」

カルピス大好きで、それまでずっと美味しいと思って飲んでいた母の作ってくれたカルピスだった筈なのに、実はそれが思っていたより薄かった事に気づいてしまった現実。
あんなに美味しいと思っていたのは何だったんだろう。

勿論今まで飲んでいた物が不味かった訳でもなく、勿論普通に美味しいんだけど、

この味を知ってしまったら、もう後戻りなんて後戻りなんてぇぇぇぇ

…と幼いながらも心の中で渦巻く様々な感情。
そんな昔を思い出すくらい、今まで聴いていたHelp!は何だったんだ!と思うような、初めに買った東芝EMIのStereo盤とは明らかに違う音の濃度というか厚み、そして鮮度。

「盤としては古いのに、それはそれはビックリするくらい音が新鮮」

という不可思議な現象を目の当たりにし、もう値段が高い云々とか考えるのもナンセンス!
一生かかるかもしれないけれど、

アルバム13枚、揃えよう。

と、決意した夏の日でした。(正確にはUKだとアルバムが12タイトルとEP1タイトル)
ただ、財力には限界があるので、集めるのは基本「UKオリジナルのMono」で、ステレオのみ発売な後期の盤はStereo盤に的を絞ります。



その時から、私の生活は一変です。

*
働くのは何の為だー!

レコードを買うためだー!!

*
給料日前の晩御飯、我が家のおかずが心做し寂しくなったのは何故だー!

レコード買いすぎちゃったからだー!!

*
オシャレしようとせっかくピアス開けたのに、最初に買った数個からピアスが全然増えないのは何故だー!

ピアス買うぞと思う時に限って、欲しいレコード見つけちゃうからだー!!

*
ネットで可愛いお洋服を見つけてカートにまで入れたのに、カートごと削除したのは何でだー!

ビートルズ研究所からのセールのハガキが届いたからだー!!


………泥沼ですな(笑)
という訳で、今私がこの沼にいるのは、全てこのHelp!に出会ってしまったからに他ならず、
そして今とても楽しく過ごせているのも、全てはこのアルバムと出会えたおかげ💓
なのでした🎵

結局節約生活の甲斐があり、一生かけて集める筈だったUK Monoのアルバムは2年ちょいで揃ってしまったので、沼はこれで終わり!
…なーんて言えたら楽チンなんですが、もちろんそんな事は全然無く、
このアルバムを集める過程で、
シングル沼、EP沼にジョージ沼…と沼がスーパー銭湯みたいになってしまったので、お楽しみはまだまだ続きます👍🎵
そして勿論、その沼増殖のきっかけを作ってくれたレコードというのもあります。

でも、それは別のお話なので
またそのうちって事で🎵


【おまけ】

そしてこのアルバムと言えば、映画Help!

もう何百回も見てるので、レコードの音と共に脳内に映像が甦る。

「悲しみはふっとばせ」でのジョンの部屋のベッドが、掘りごたつならぬ掘りベッドでいい感じだったし、

この掘りごたつ式ベッド、憧れる✨

やっぱり「恋のアドバイス」でのセッション映像はとっても印象的。

そして「涙の乗車券」聴いたら、最後にリフト券売り場で「London!」って言いたいよね!って思ったり(笑)

レコードひとつで幼き頃から映画まで色んな事が思い出せて、脳内が活性化していいかも(笑)

やっぱりいつ聴いても大好きなアルバムだなって、改めて思う。

これはUS盤。写真たくさんで嬉しい🎵
ジョン、いい表情🎵


おしまい。

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