日本最古のラブホテル -今は廃墟のモテル北陸-
モテル北陸 -期せずカップルに人気となる-
モテル北陸は、中嶋孝司氏が昭和38年に石川県加賀市の国道8号沿いに開業した宿泊施設である。アメリカのモータリゼーション先進国で見たモーテルのコンセプトを日本に持ち込む形で設立されたが、日本の文化や家族構造を考慮して、レストランや土産屋、そしてファミリー向けの部屋を備えていたのが特徴。
当初の主な客層は男女カップルで、この実情から中嶋氏はその後の事業展開でカップル向けの施設に焦点を当てていくこととなる。モテル北陸は、日本のラブホテル文化の発展に影響を与えたとされ、その歴史的価値が認識されている。
廃墟を経て現在は解体済
営業期間: 1976年頃までの営業が確認されており、1990年代前半から半ばにかけての閉業が推測されている。
特徴: モーテルの名残として、「MOTOR LOBBY」の看板やブラウン管テレビ、黒電話などの当時の物品が残されていた。施設内には「車のカギは各自保管して下さい」や「モテルご利用についてのお尋ねは近くに電話にてどうぞ」の看板が存在していた。
廃墟としての知名度: 『ニッポンの廃墟』等の書籍で取り上げられ、廃墟ブームの中で全国的に知られる存在となる。2022年に解体作業が開始され、現在その姿はもうない。