フォーカシングで書く。
フォーカシングという技法をご存じですか?
僕なりのやり方を大ざっぱに説明すると、自分の〈体感/ felt sense〉にフォーカスを当てて、その体感が話したがっていることに耳を傾ける。そういうイメージです。
僕が今までに読んだフォーカシング関連書籍は以下のとおり。
何かを書く時って、自分の中にあるものを表現しようとしているわけですが、同時に、ものすごい力でそれを阻もうとする何ものかがあることに、僕は長い間気づいていながら、無視ってこともないのですが、ほったらかしていたんですよ。これだけ、フォーカシング本を読んでいながらも・・・。
僕が執筆しようとすると阻もうとしてくる〈体感〉の申し立ては、こんな具合です・・・。
わたしが、すべてだ
あくびが出る
わたしが、だいじ
わたしのほうが、すごい
ボイルドはわたしだ
むずかしいことは、おことわりだ
「ボイルド」というのは、冲方丁の《マルドゥック》シリーズに出てくるキャラクターです。僕が他の作家が書いた小説に心酔していると〈体感〉は割り込んできて、「わたしこそがすごいのだ!」と宣言してくるのです。
〈体感〉は、とにかく僕の注目を引きたい。
よそに目移りしてほしくない。
面倒なことをさせられるのがイヤだ。
有り体に言えば、わがまま。うらやましいくらいに。
で、僕が「わかった。では、注目しよう」となると、ぼろくそに言いたいことが噴出してくる感じ。今までどうやって抑圧(?)できていたんだろう?
とにかく耳をふさぎたくなるくらい、暴言が噴出しだす。
それから、どうなる?
まだわからない。フォーカシング本によると、思う存分聞いてもらうと、宿主たる私たちに協力してくれるようになるらしいです。
「さぁ、書こうよ!」と手を引っ張ってパソコンのとこへ連れて行ってくれるとか。
そうなると、うれしいね。
とりあえず、自分の体感へフォーカスを向けると、今日はなぜだか、とにかくあくびがでる。それから、どうなるんだろう?
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