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『サッカーの勝ち負け以外の価値を教えてくれる場所』 love.fútbolとの出会いで変化した想い

love.futbol japanの活動内容や、そこに関わる上での想いや奮闘をお送りするインタビュー。第一回目は、アルゼンチンでサッカー監督のライセンス取得を目指すとともに、note『芸術としてサッカー論』の著者であり、サッカー雑誌『footballista』への寄稿など執筆活動でも活躍を続ける河内さん。普段からサッカーと深く向き合い、思考する彼にlove.futbol japan(以下LF)との出会いやアルゼンチンでの生活、サッカーが社会にもたらす力などについて話を伺いました!


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河内一馬(かわうち かずま)

1992年生まれ。サッカー指導者。アルゼンチン在住。アルゼンチンサッカー指導者協会名誉会長が校長を務める監督養成学校「Escuela Osvaldo Zubeldia」に在籍中。サッカーを非科学的な観点から思考する「芸術としてのサッカー論」筆者。love.futbol japanの理事を務める。


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きっかけは旅での大失敗?

▶︎ LFと関わることになったキッカケを教えていただけますか?

一番最初は僕がまだ20歳前後の時にFacebookでLFのことを知って、当時からサッカーを使って社会活動をすることに興味があったので、それからしばらくはLFのFacebookページをチェックしたり、ああこんな人たちがいるんだな〜くらいの感じで活動を追っていました。

その後月日が経って24歳くらいのとき、僕がアジアと欧米を旅することになったんですが、僕の作った旅企画の名前とロゴが、奇跡的に似ているWeb サイトを見つけてしまったんです。僕としては後々めんどくさいことになったら嫌だなあと思い、WEBサイト宛に「似てるんですけどパクってません」みたいなメールを送ったら(笑)、まさかのそれがLFの一つの活動というか、動かしているのが加藤さん(love.fútbol Japan代表)だったんです。

それで僕が加藤さんに会ってみたくなって、お願いして出発する前に2人でお会いしました。その時の会話もすごく覚えています。そのあと、一生帰って来ねえと周りに言いふらしながら出発した僕は、荷物を全部盗まれて3ヶ月で帰国(笑)。帰国してすぐにちょうど加藤さんがボランティアメンバーを募るためにLFの説明会を行うとのことだったので、参加しました。そこで加藤さんが初めて僕の旅が大失敗に終わったことを笑ってくれて、ああこの人心地よい...と思ったので、その日のうちにLFのTシャツを買って、ボランティアをさせて欲しいとお願いしました。活動の内容も興味がありましたが、それよりも加藤さんの人柄に惹かれて、この人と一緒に何かやりたいと思ったのがきっかけだったと思います。


「2人だけ」で始まったミーティング

▶︎ LFと関わる過程で、河内さんなりの問題意識の様なものがあってLFと関わることになったのかなと思うのですが、問題意識を持ったキッカケなどと合わせて教えて頂けますか?

サッカーの力を使って社会的な問題を解決するようなことはいつか必ずやると決めてはいたのですが、正直初めは問題意識のようなものはなかったと思います。というより、無知でした。そのあとアジアの貧困地域とかを自分の目で見て、危険な場所でサッカーをしている子達がいたり、それでもサッカーボールで遊ぶ子供たちを目撃して、徐々にそういったことに意識が向くようになったと思います。

自分が指導者としてサッカーを勉強しにいく場所に南米を選んだのも、LFの活動の中で様々な世界事情や、自分が知らない国でサッカーを安全な場所で出来ない子供たちがいることを知ったというのも、背景にありました。


▶︎ 普段はLFでどういった活動をされているんですか?

現在は日本にいないので、加藤さんから何かを頼まれたときに作業をしたり、ボランティアメンバーで行われている定期ミーティングにはSKYPEで参加しています。日本にいた時は、イべント等のお手伝いをしたり、Webサイトで発信をしたり、様々なことをしていました。アルゼンチンにいることでしか感じれないこと等もあると思うので、何かアイディアが浮かんできた時は、加藤さんに伝えるようにしています。

▶︎ 活動する上で感じたこと、学んだこと、心が動いたエピソードなどあれば教えていただけますか?

LFが段々と大きなグループになっていくのを見ることが、すごく嬉しいです。僕がメンバーになった時は、ほとんど加藤さんと2人でミーティングをしたり、イべントに参加したりしていたので、今ではたくさんのメンバーが関わっていたり、様々な形で活動を支援してくれる人がいたり、そういうのを見るたびにLFで活動をしていてよかったなあと思います。

これまでの状況を見てきたので、社会活動をすること(社会問題を解決すること)が一筋縄にはいかないこと、簡単なことではないこと、こういった活動であるからこその難しさを肌で感じることができました。それは、もし自分が将来何かアクションを起こすにしても、すごく大事な経験になっていると思いますし、僕の人生にとって大事な学びです。


サッカーの存在を大きくしたい

▶︎ LFを通じて実現したい世界や理想はありますか?

『僕はどんなことがあってもLFに関わることはやめません』と加藤さんに宣言しています(笑)。なので、LFが掲げるビジョンに向かって少しでも力になりたいというのはもちろんですが、もっと日本でもサッカーというスポーツが社会に与える影響が大きくなれば良いなと、個人的には思っています。

自分がサッカー監督として大きな存在になることができれば、影響力を持って社会活動ができると思いますし、LFにとってもプラスになると思っています。なので、自分のサッカー監督としての目標を達成することで、さらにLFの力になれれば良いなと思います。LFのメンバーも、関わる人も、そして社会全体も幸せになれるような活動をしていきたいです。


▶︎ 河内さんにとって、または社会にとってLFはどのような存在ですか?

僕にとっては、LFは「サッカーの勝ち負け以外の価値を教えてくれる場所」です。LFがなければ、サッカーの魅力を勝ち負けやビジネスだけにしか感じられないようになってしまうように思います。事実LFに関わるまでは、僕にとってサッカーは勝ち負けだけのものとして魅力を感じていました。

今でも普段サッカーのことを考えている時は仕事柄勝ち負けとして考えてしまうのですが、LFの活動をするたび、また活動を見るたびに『世界ではサッカーがすごく大きな存在で、勝ち負け以外の魅力がたくさんあるものなんだ』と、思い出させてくれます。


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以上、河内さんによるインタビューの【前編】をお送りしました。

次回は、アルゼンチンに住まれている河内さんにアルゼンチンの社会情勢やその中でサッカーが果たす役割や力についてお聞きしてきました!乞うご期待!!


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