【マンガ業界Newsまとめ】ピッコマ-マンガアプリ売上世界1位&営業利益発表 IMARTおすすめアーカイブ など|11/13-077
マンガ業界ニュースの週1まとめです。動きの早いマンガ業界・Webtoon界隈のニュースを出来る限り一か所に集め、業界の方が短時間で情報を得られることを目指しています。
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【11/4発表】電子マンガ・ノベルサービス「ピッコマ」9月に、ゲームカテゴリを含む日本アプリ市場の合計売上トップへ
カカオピッコマがdata.ai(旧アップアニー)のデータ上、国内非ゲームアプリの売上第1位、世界のマンガアプリの売上第1位など、依然好調を維持していることを発表しています。
現在、グローバルのWebtoonアプリの利用者数は、日本以外ではNAVER系のアプリ”WEBTOON”とその関連サービスが、だいたいどの国でも「利用者数1位」だと思われます。ただ、日本以外の国で利用者数が多くとも、圧倒的に漫画に課金するのは日本と言う状況は未だ続いており、「マンガアプリの売上」においては、日本1位=世界1位ということですね。
なお、最近はWebtoonやマンガアプリを、一般メディアが扱う機会が増えていますが、この「マンガアプリの売上」=「電子コミック市場の売上」と混同されているケースが頻出しており、数字を読む際には注意していただきたいところです。
当然、この「マンガアプリの売上」の中には、国内トップシェアと目される、Webサービスamazon社のkindleや、シーモア、めちゃコミほかの大手電子書店の売上は入っておりません。
またこのリリースでは「営業利益過去最大」ということで、利益についての話題が出て来ています。プラットフォームビジネスにおいて、成長の序盤は利益度外視で、当初は投資を行いユーザー拡大につとめます。この成長が中盤に入ってくると、単月黒字、年度黒字など、黒字化を目指すフェーズに入ってきます。
これまで、大きな広告予算をかけてユーザー獲得に努めてきた同社ですが、リリースに「営業利益」の話題も出始め、そのビジネスの成長も中盤に差し掛かってきているということを示しているかと思います。プラットフォームビジネスの成長ステップについては、以前hon.jpで書かせていただいた、以下の記事が詳しいです。
↑はWebの電子書店について書いてますが、マンガアプリも第2、第3段階に入り、成熟してきていると思います。
IMART アーカイブ配信開始!おすすめセッションご紹介
10/21-23の3日間に開催したIMART2022ですが、アーカイブ配信とアーカイブチケットの販売を開始しました。
IMART2022チケット購入者、及び協賛企業・団体所属の方は、このアーカイブを見ることができますが、今からでも↑のPeatixよりアーカイブチケット(3000円)を購入することにより、視聴可能です。
今日は、マンガ業界の皆さんにおすすめセッションをご紹介します。
Webtoon関係者、これから参入、ご興味ある方へ
・Webtoon制作セッション: 早くも危機を迎える日本のウェブトゥーン制作
・Webtoon販売セッション: 海外との比較から考える日本市場の課題とこれから
・あなたの知らない女性向けWebtoonの世界
Webtoonの現場の中でも、国内の制作現場や、海外販売の現場など、実務を知っている方に限って登壇していただいているセッション群です。Webtoon関係者はもちろん、これから進出される方、横マンガの現場にいつつも、現状を把握されたい方などにはぴったりです。
マンガの国際販売、海外事情
・日本マンガ文化と海外での広がり-韓国とフランスを例に-
・Webtoon販売セッション: 海外との比較から考える日本市場の課題とこれから
海外通、現地企業の方に登壇いただいたセッション群です。特にフランス事情に明るい鵜野孝紀さんのフランス事情は、とても面白かったです。
マンガ販売におけるデータ活用
・マンガをデータサイエンスで売り伸ばす「出版社/電子書店/ベンダー」の挑戦
データを活用した、デジタル・紙双方のマンガ販売について触れたセッションで、恐らくこうしたセッションはこれまで無かったであろう、今回個人的に一番おすすめのセッションです。
あの、「DMMブックスの大セール」が、その後どういった影響を与えたか?コアミックス社がデータを活用していかに新連載や既刊本を売り伸ばし、それをどのように編集部はじめ社内で活用しているか?など、これまであまり外部に出てこなかった面白い話が沢山詰まっています。
IP展開、アニメ化など
・マンガ・アニメ企業にビジネス戦略はなぜ必要なのか?
・アニメがマンガにのぞむこと、マンガがアニメにのぞむこと
なぜIP展開をしないといけないのか?その際に気を付けることは?など、編集部やライセンス部、デジタル、事業企画系など、各社の中で内外に横断する実情を知るにはちょうど良いセッション群です。
国内News
今週話題になっていたのがこちらの記事ですね。
鳥嶋和彦さんは、言わずと知れた有名編集者で、李ヒョンソクさんは↑のIMARTでも話してもらっていますが、現在のWebtoon界隈では日韓合わせてもトップ編集というかトッププロデューサーです。
もともと李さんは各所でも話されていますが、最初はヤンマガでデビューした方で、韓国籍の方ではありますが、マンガのお仕事そのものは日本でデビューし、続けてらっしゃいますし、読んでる作品も鳥嶋世代です。なので、他ではなかなか引き出せない内容が、この記事では出ておりますね。
それが現在の話かどうかは別にして、温故知新というか、Webtoonが今に至って出てきている文脈みたいなものが読み取れる良い記事でした。
先日、クレディセゾンとの提携・ブランド名の統合を発表したメディアドゥ社の「まんがセゾン」ですが、セゾンの鉄板サービス「永久不滅ポイント」を作品購入に使えるという新サービスを発表しました。
電子コミック専門サービスやアプリの場合、amazonや楽天などの総合プラットフォームのように、他サービスと連携したポイントを漫画購入に使う取組は難しいですが、「まんがセゾン」では早速ブランド統合の良い面を活かしているようですね。
学習・歴史マンガを中心とした学研の専門サイト「ガッコミ」がオープン
沢山ラインナップされている学習関連マンガの序盤部分を試し読み出来、購入に繋げようというもののようです。もともと学研では、一部の学習マンガの無料閲覧を積極的におこなっていましたが、今回はその専門サイトを作ったということのようです。
Web広告大手のセプテーニHDは、マンガアプリベンダー大手のand factroyと資本業務提携を結びました。もともとアプリのWeb広告で取引のあった両社が、連携を強化するという文脈のようです。
セプテーニグループ内には、マンガアプリ「コミックスマート」がありますが、打ち出されている文章から読み取ると、セプテーニ本業のWeb広告事業まわりの提携のように見える文脈ですね。
この提携により、and factroy社はセプテーニHDの持分法適用関連会社となり同HDグループ会社化。セプテーニHDは創業者と同じ21.29%の筆頭株主となりました。詳細は、以下の2社IRをご覧ください。
and factory社 資本業務提携・第3者割当増資のプレスリリース
AIイラスト・画像生成関連
2つの絵をMixする機能のようですが、パンネコも象ダックスフンドも、まぁすごいです。
記事のみ紹介
告知関連
『ゴルゴ13』『タッチ』など…マンガから学ぶ“生きる力” 「これも学習マンガだ!展」が開催
期間:会期第1期「ゴルゴ」11/3~12/18
入館料:無料
場所:トキワ荘通り昭和レトロ館1F多目的室1
公式ホームページ:https://gakushumanga.jp/exhibition/
アニメ「忍たま乱太郎」原画展
東京:12/15-27@東京・東武百貨店池袋本店
東京前売り券:11/12- ローソンチケット
大阪:2023/3/29-4-10@大阪・あべのハルカス近鉄本店
結成1年! 集英社マンガソリューションズの成果とは
~ケーススタディ編~
■日時:2022年11月30日(水) 15:00~15:45 (約45分)
■プログラム(予定):
第1部「集英社における版権の取り扱いと広告部の事業領域について」
第2部「ケーススタディ」
①TASAKI×「チェンソーマン」 コメント:ジャンププラス林編集
②サムスン電子×女性誌with 「SPY FAMILY」
③Instagram ×「ジャンププラス」
■応募締切:2022年11月25日(金) 23:59まで
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主に週末に週1更新ペースで書いています。たまに別途特集を書きます。マガジンかTwitterのフォロー、よろしくお願いします!
現在私は、マンガ編集部やWebtoonスタジオが自社で作品の販売をできるWeb雑誌の仕組み、「コミチ+」の営業をしています。
コミチ+は、来年に向けて大手出版社やWebtoonSTUDIOなどの大型受注を複数控えておりまして、絶賛エンジニア、Webディレクター(運用担当・データアナリスト等)などを募集中です。サービスがどんどん大きく広がっていく、これから滅茶苦茶楽しくなっていくタイミングです。一緒にやりませんか!私も力を出し切るつもりですし、一緒に働く方には私の持ってる知識や人とのつながりを最大限提供したいと考えています。詳細は以下より。
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