完全自宅コピー本制作メモ

雑多なアカウントになっていますがここで。8月11日のコミックマーケット104にて人生初の同人誌を作りました、という話です。作った本はガールズバンドクライの二次創作本で、A4を半分に追ったA5サイズで中綴じ本を作りました。

右の本です。売り子をする予定だったのですが間借りさせていただきました。


0.ことの発端

ここで刷ったものはコピー本と呼ばれており、原稿データを自宅やコンビニなどのコピー機で印刷し、自分で製本するものです。いわゆる「折れば本」というやつです。印刷所には依頼しませんでした。というのも、本を作ろうという提案をされたのがコミケ前日の昼過ぎであり、どうやってもコピー本以外の選択肢はなかったのです。

お前も本をもってこい!という趣旨のツイート
サークル主からの提案(前日昼過ぎ)

もともと単に売り子を頼まれていただけであり、このツイートも半ば冗談みたいなものだったと思います(場所もブルアカ島)。が、なぜか私はここで「すでにTwitterに上げてる絵何枚かあるし、これ使い回せば本になるのでは?」と真に受けてしまいます。そこからコピー本の作り方を調べ、いろいろ検討して、実際に印刷までこぎつけて当日置くことが叶いました。

1.準備

  • 原稿

  • パソコン

  • インターネット環境

  • ホチキス

  • 印刷機(両面可)

  • コピー用紙

今回用いたものは上に挙げました。原稿の書き方などは他の記事を参考にしてください。特に今回の私の本はすでにある絵を流用しただけなので、せいぜいあとがきと奥付(タイトル・発行日・作者名)を補うくらいしかしていません。

私の家にある印刷機はA4のコピー用紙のみ対応していたので、これを半分に折ることでA5の本を作ることに決めました。したがって原稿の枚数はあとがき・奥付を含めて4の倍数であることが要請されます。

2.原稿のPDFデータ作成-PDF結合の問題

さて、原稿などと大仰な言葉を使っていますが、私は過去の絵を印刷してやろうと試みていますのでPNGからPDFにする必要がありました。今回はpdfcandyというサービスを用いて変換しました。順序を揃えてPNG画像を配置して変換を施すと一気にPDFに変えてくれます。

あとがきと奥付だけは別で作る必要があったのでWordを用いて作りました。テキストベースなのでWordで十分でしょうということで。これもPDFで保存してあとはpdfcandyやIlovepdfなどのサービスを用いて結合して出来上がりです。と思っていました。

ここで思わぬ罠に出会います。WordファイルからPDFに変換するとどうも先述したPNGから生成したPDFのサイズが合わないのです。


PNG画像から作ったPDF(上)とWordから作ったPDF(下)を結合したファイル。

PDFって結局印刷すれば同じだし単に表示上の問題だけか?と思ったのですが、どうも印刷プレビューでも合わないので一旦別の方法を考えなければなりませんでした。(この問題の本質的な解決は未だに至っていないのでわかる方がいましたらおしえてください) 2024年9月19日追記:解決しました。

思いついたのは、多少強引ですが、あとがきPDFを一旦他の絵と同じサイズのPNGに変えて、すべてPNGの画像としてもう一度PDFに変換する方法でした。

PDF→PNGの変換も前述のpdfcandyで行えるのでここでも使いました。PDFを画像ファイルに変える背徳感と戦いながら出来上がったPNGを適切にリサイズし、他の絵のPNGと同等のファイルとして扱います。ここまでくればもはや1つのPDFファイルを生成することは容易でした。

実際に印刷プレビューでも問題なく製本できることが確認されたので、これですべての原稿ファイルが完成しました。

3.いざ印刷

あとは通常の印刷と同じ手順で印刷していきます。Adobe Acrobatなどで印刷フォームを開きます。印刷するページを「すべて」、ページサイズ処理を「小冊子」小冊子の印刷方法「両面で印刷」綴じ方「右」で設定します。ページ設定からサイズはA4とし、印刷の向きは縦としました。

この本では最終的にPDFで12枚のファイルとなっていましたが、両面印刷でA5冊子を作るので、実際のA4紙は1冊につき3枚要することとなりました。


印刷画面

4.製本

印刷された紙を折って製本していきます。今回は中綴じで製本しました。やることは半分に折って本の中心線がわかるようにした状態で、背のほうからホチキスを当てます。製本用のホチキスがなかったので下に布や段ボールなどを置いて貫通させ、あとで針を自分で折り完成です。もう少し要領よくできるかもしれません。

出来上がった本の上から重しなどを置いて紙が浮かないようにします。きちんと形となった本を見ると達成感があります。

5.まとめ

やり方さえわかってしまえばコピー本は負担も少なくいくらでも本を出せそうな気がしてくるのでおすすめです。印刷所に頼んだことはないけど。

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