ヨーロッパ放浪記08
スマホのない25年ほど前、4か月かけてヨーロッパを一人旅で放浪しました。これはその時の記録。
8th day エディンバラ
さすが、旅が始まって以来の高級ホテルでの宿泊(予算は一日5000円なので軽くオーバー)なだけあって朝食も豪華。食べきれないほど。でも、もちろんすべてたいらげる。本日は夜行に乗ってロンドンへ向かう。列車の時間は夜の11時55分。それまでたっぷり時間があるので街を歩く予定。まずはホテルを出た後、Hymarket駅まで歩く。そこから電車にのってひと駅で街の中心部へつく。
とりあえず荷物をロッカーへ預けに行く。これがなかなか見つからない。重い荷物をもってうろうろした。不便なことに、ロッカーは駅構内になく町ナカにあった。つたない英語で道行く人に聞きまくり、なんとかロッカーを発見。身軽になったところでエディンバラを楽しむ。
「エディンバラ城」がいちおし、聞いたので、まずはそちらへ向かう。観光名所なだけあってすぐにわかる。びっくりしたのは人の多さ。入場券を購入するだけで並ばなきゃならない。この日はフェスティバル開催中で、街は人であふれかえっていた。ミリタリータトゥというフェスティバル期間のイベントがあり、それが大人気らしい。この時期に行くなら絶対行くべし、と旅の途中知り合った人におすすめされてたけど、もちろん当日券はすぐに売り切れていた。恐らくダフ屋と思われる人がうろうろしており、怪しい。
お祭りにはあまり興味がない。なのでダフ屋さん前を素通りし、お城に入場した。お城自体はとりあえず古い建物がずらずらと並んでいる、という印象。ここで気に入ったのは景色。日本でもそうだけど、もともとお城というのは街の高台にあるもので、だからお城からは街全体を見渡せる。その眺めがいい。街がきれい。街がとぎれるとそこから森が広がっている、そこがアジアと違う。ああこれがヨーロッパ、と思った。このお城のなかにはミュージアムがあり、お城への入場料を払っていれば自由に入れる。戦争記念館とやらで、剣がたくさんあるようだが興味がなく素通りする。ミュージアム自体はあまり関心がなかったのだがショップにおしゃれな絵はがきがたくさんあったので思わず購入した。
その後、街に出てメインストリートあたりをまずは歩く。ロイヤルマイルという優雅なお名前のついているこの通りはフェスティバル中なためか、あちこちで路上パフォーマンス。ちょっとした余興みたいなものをあちこちで行っており、終わると「続きはこちらで・・・」とコンサートのお知らせちらしを配っていたりする。日本人男性のコントをする姿なんてのも見かけた。名前は知らないがおもしろかったなあ。けっこうイギリス人にうけてました。
それからスコットランド美術館へ。なんと無料。ゴッホやモネ、ゴーギャンの絵がタダで見られる。イギリスってすばらしい。天井が高く、すいているせいか、とっても居心地のよいミュージアムだった。
本日最後のしめくくりはカールトンヒル。街の反対側は海になっており、ここからは海が見渡せる。親子がボールで遊んでいる姿が印象に残る。そんな姿をぼーっと眺める。お祭りもいいかもしれないけれど、そこに住む人々の普段の姿を眺めるのが私にとっては一番楽しい。
久しぶりに観光地巡りを楽しんだ後、夜行電車に乗り込むまで駅のパブで時間をつぶす。陽気なスコットランド人は、一人で飲んでいるとすぐに話しかけてくる。話し相手に困ることはなかったスコットランド。決して英語が達者ではない私ですが、みなさんじっくりと耳を傾けてくれる。私にとっては非常にフィーリングのあう場所でした。今夜でそんなスコットランドとはお別れ、さみしいな。