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ヨーロッパ放浪記15
スマホのない25年ほど前、4か月かけてヨーロッパを一人旅で放浪しました。これはその時の記録。
Day 15 ブリュッセル
今日は夜まで予定はない。午前中はアメリーとインターネットをしたりお茶したりごろごろと過ごす。彼女はこれからアムステルダムへ行き、私はコペンハーゲンへ移動する予定。私の列車の時刻は夜の11時、まだまだ時間がある。ガイドブックを読むと「ブルージュ」という街まで1時間ちょっとでつくらしい。ユーレイルパスを使っての旅なので、フリーで行ける、午後からブルージュへ遊びに行くことにした。
12時37分のICという特急電車があるのでそれに乗りブルージュへ向かうことにする。アメリーとはここでお別れだ。別れる時少し涙がでてきた。「フランスにも行くから、又ね」とハグをしながら再会を約束した。オーバーリアクションなアメリ―、やっぱりフランス人だなって思った。
さて、ユーレイルパスを使っての列車旅。パスを持っているといちいち切符を買う必要がないので楽だと思う。毎回切符を買わないといけないんだったら、かなり面倒くさいだろうなと想像する。きっと今日みたいに思いつきで移動しようと思わないんだろうな。そしてベルギーの列車自体は、イギリスのものよりスピードが速い気がした。
到着したブルージュはとても美しい街。駅から歩いて5分とかからないところに街の中心部がある。こじんまりとしており、まわりを運河にかこまれている。とりあえずぶらぶら。マルクト広場、という街の中心に来ると、たくさんの人でびっくりした。駅周辺はがらーんと寂しい雰囲気だったから。ここは「馬車に乗って観光」というのも人気なようで、少し馬のにおいが気になった。京都でいう人力車のようなものかな。
お腹がすいてきたのでサンドイッチをテイクアウト。今日は一人だし、チープに過ごす。ふらっと立ち寄った名前も忘れてしまったサンドイッチ屋さん、ものすごくおいしかった。店の名前くらい覚えておけばよかったな。ベルギーの食べ物ってチープでなんでもおいしい。
広場中心部に塔があり上れるのでトライ。ユースホステルの会員証を見せたらなぜか学生と思われたらしく100BFのところが80BFになった。ラッキー、でもちょっとショック。そんなに幼く見えるのかな。塔自体は階段が200段くらいあり、上からの景色は絶景。かなり疲れたし、高いところは苦手なはずだけど、それでもよいと思えるくらい気持ちがよかった。
街のはずれのほうに、土手があり、風車があった聖ヤンハウスの風車という名前がちゃんとついていた。動いてはいなかったけどちょっと感動。風車って牧歌的で個人的に大好き。絵になると思う。あたり一体が公園になっていて家族ずれやカップルのピクニック客がちらほら。いい風景だな、と思いながら休憩。
思った以上にのんびりしてしまったので、速足でブリュッセルへ戻る。なんとか予定していた夜行列車に乗車できた。