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【番外編】デベロッパー目線のシェアオフィス

以前、【不動産業界】デベロッパー編②でデベロッパーの事業の1つとして、収益不動産事業で賃貸オフィスの開発・保有(売却)も行っていると話したと思います。

都内ではファミリー向けの分譲マンションを開発できるほど広い土地がない状況のため、デベロッパーは中〜小規模の土地を有効活用するために日々試行錯誤している。

その中で収益不動産事業は重要で、どのようなアセットにするか、選択肢を多く持つことで収益を上げるチャンスが増えるという訳である。

デベロッパーとして、賃貸オフィスは賃貸マンションと比べて、高い賃料で貸せることが多いため、有効な選択肢の1つである。(当然、ニーズのあるエリアや駅近であることが前提として)

まず、デベロッパーが賃貸を行う場合の構造を説明していこうと思う。

通常の賃貸オフィスの場合、貸主(デベロッパー)から借主(企業)へ直接貸す流れになる。

note 不動産業界 従来オフィス

シェアオフィスの場合、デベロッパーからシェアオフィス事業者が一括借り上げを行い、シェアオフィス事業者がサブリースで企業へ転貸する流れになる。

note 不動産業界 サブリース

貸主として"何が1番リスク"かと言うと、
『しっかりテナントを付けて、運用出来るか』である。


一括借り上げのパターンは
『高い収益を得ることが出来る方法』である。


○なぜ高い収益を得ることが出来る方法かと言うと、
・定期賃貸借契約等で10年間などの契約を結ぶため、短期的な解約リスクが低く、収益が安定する。
・一棟で貸すため、満室想定の賃料で貸すため、稼働率による賃料収入の変動がない。
・運営等を任せるため、運営コストなどのランニングコストの削減やテナントリーシングの手間などの負担が減る。

※一括借り上げのパターンは、賃貸オフィスの場合のシェアオフィス以外にもある。
ホテルや賃貸マンションの場合だと「学生マンション」や「シェアハウス 」がそのパターンに該当する。


私は収益不動産事業の賃貸オフィスをシェアオフィスとして、企画することはかなり面白く、事業性的にも高いと思っている。
しかし、事業を拡大していて、好調だったWeWorkが上場出来ず、その後、建て直しのために大量の人員削減を発表したのを機にWeWorkの雲行きが怪しくなった。

シェアオフィス自体は今後も需要もあると思われるが、WeWorkほどの勢いでシェアオフィスを拡げていく企業はないと思われる。(私も詳しくはわからないが、元々のWeWorkの評価が疑問だったと言われており、かなり背伸びした事業拡大だったのかもしれないが…)


今回はデベロッパーとしての目線でシェアオフィスについて話してきました。
○収益不動産事業のシェアオフィスとはどんなものか。
○デベロッパーとしてのシェアオフィスの収益構造。
○デベロッパー目線のWeWorkの存在。


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元不動産サラリーマン
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